第24章 夏休み
そんな自分を止めることも出来なければ
護りたい相手を、山ほど傷付けることになる。
だから私は…
もっと、自分のことを知りたい。
それと同時に、きちんと押さえて
皆を護り抜くよう、必死に修業したい…
こんな大自然に囲まれていると…
何でかな…
とても、懐かしい感覚がするんだ…
何億年も昔…
遠い先祖たちが、ここを歩いているかのように…
こんな自然と共に、生きてきたかのように…
そう、感じるんだ…
遠い生命の息吹が今…
私たちの中で、また息づいている…
祖先から子孫へ…
脈々と受け継がれてきたものは…
その人たちでなければ、受け継がれない何かがある…
それと同時に
人の生命という名の奥深さも、解る気がする。
もっともっと知りたい…
もっともっとわかりたい…
そして……
そして…
護り抜きたい…」
そう、太陽の眩しい日差しの中
自然に囲まれながら、のびのびと生きる生命を見
感じ入りながら、真剣な目で…真っ直ぐな目で…
遠くを見つめながら、呟いていた…
祖先がいなければ…
それまでの命が無ければ…
今の自分たちが…
今という時が、ないのだということを
深く…強く、実感しながら…
そう、想いと共に言い切った。
それに対し、
カルマは
頼もしそうなものを見るかのように、微笑んでいた…
ケイト「全てのつながりがあるから…
私は、今ここに座れている。
今ここに存在で来ているのも…
今という瞬間が
これほど輝かしく、眩しく感じるのも…
全て…
ここに在る、全部のおかげなんだ……
目に映るものだけが…全てじゃない…
今感じているものだけが…全てじゃない…
それ以外の全てもあって初めて…
本当の、全てなんだ…
だから、どんだけ腹の立つことがあっても…
どんだけ冷たく接したいって思いに駆られても…
私は、きっと…
この力を行使しようとは、思わない…