• テキストサイズ

非日常パラダイス・第一部 【暗殺教室】

第22章 期末の時間




荒木「おお!ケイトじゃないか!

浅野が心配していたぞ?


早くA組に戻って来いよ。

俺たち、いつでも待ってるんだからさ^^」


そう、両腕を広げながら言う荒木に対し…


ケイト「要らない。

浅野とは、昨日話したばっかだ。


お前ら…

まだ解ってねぇのかよ…


散々言ったよな?


そういう差別が!

私は大っ嫌いだって!!


だから私は…

どれだけ上位をとろうが、二度と戻るつもりはねぇ!!


たとえ世界で一番取ろうが!!

どんなに強くなろうが、どんなに偉くなろうが!!!


人を差別して見下して

大事にすることさえもできない!!


それで、人として大事なものを見失い

その命を大事にする価値も解らない!!


そんな奴等と…

同じになってたまるかよ!(激怒&睨」


ケイトは怒気を含みながらも、その言葉を言い放った。

キレていながらも、理性を保っていた。


しかし、その冷ややかな目は

まるで、憎しみを向けるべきものに対してのもののようにも見えた



そうして、脳裏には…



失った…


奪われた…


祖父母の命…


実験台と称され、無残に殺された…

血にまみれた、祖父母の姿…


あの時、もっと強く止めていれば…

そう、何度も悔いて…涙を流した…



一年という時の重み…


同級生を助けたが故に、化け物と言われ


差別され、偏見を受け

傷付けられ、殺されかけたこともあった…


それ以降…

自分を殺すことを、何とも思わなくなった…



父母の命…


車が落ちていった場所へ

必死に体を引きずって移動するも…


その先にあったのは…

激しく燃え上がる車…


なんとか助けようと左手を伸ばす


それでも届かず…

やがて視界は薄れ、意識と共に消えていく…


父母が即死だったということを知ったのは…

その、翌日だった…


それでも、E組に来れたから

自分が不幸になることを喜ばない人もいることを知れた。


そんな数々の出来事が、自然と脳裏に浮かんでいた…


それ故の…

それまでの、重み故の怒りだった…

/ 660ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp