第22章 期末の時間
杉野「ああ。
っていうか、今聞いてるぜ^^」
ケイト「うん。
ありがとう、進藤^^」
進藤「…礼を言うのは、俺の方だ。
随分遅くなっちまったが…
自分よりも下だって、見下すことよりも
自分を、人として磨くことの方が大事だって…
また、気付かされたよ…
あの時、教わったはずなのによ…
また忘れて
思い出すまで、時間がかかっちまった…
ごめんな…」
目を伏せながら、呟くように言う進藤に対し
ケイト「謝るなよ。
人間ってのは、忘れる生き物だ。
そして…
嫌な出来事ばかりが、忘れずにいる…
そういう生き物だから
そういう負の要素に立ち向かうのが、すっごく難しいんだ。
だから人は、複数存在する。
互いが、互いに気付き合うために…
互いが、互いであるために…
それが難しいから、衝突したりする。
理不尽な目に遭わされたりもする。
それでも…
これだけは、忘れちゃいけないんだ。
人が、人でなければいけないってことは!(真剣」
進藤「…
ふっ(微笑)
昔っから、そうだったよなぁ」
ケイト「む;そうだったかなぁ?;」
進藤「口先ばっかじゃなくって
いっつも行動で、優しく正しくいてて…
それでもなんか…
すっごく深い闇を抱えているんじゃねぇかって思えるような…
そんな、暗い顔をする時もあって…
俺は…
夢があったんだ…
お前を、甲子園に連れてくって夢がよ…
もし、俺が甲子園に行ったらさ…
俺と、付き合ってくれないか?(真剣」
ケイト「ごめん;
私、カルマと付き合ってるから無理;」
進藤「ええ!!!??;
あの超問題児と!!!??;」
茅野「そりゃ驚くよね;」
渚「うん;」
ケイト「でも…」
進藤「?」
ケイト「待ってるから…
甲子園に一緒に行ける日を、楽しみに待ってるから…
だから、頑張れ(微笑」
進藤「…ああ(微笑)
言われなくても、頑張るよ^^」
そうして、二人は微笑み合った…
共に築き上げたフォームと速球
それまでの日々と想い出の、笑顔と共に…