第21章 ビジョンの時間
シロ「イトn
イトナ「お前の言いたい、強さ…
俺には解らない」
イトナは、ケイトを凝視しながら
そう言った…戦った時のことを思い浮かべながら…
ケイト「…そりゃ、強さだって色々あるさ。
自分自身の、弱いことを認める『強さ』とかな」
イトナ「?」
それに、?を浮かべるイトナ…
ケイト「…私は、苦手なことがあった。
人付き合いだとか、いじめられてた時のトラウマだとか
両親も祖父母も殺されたことのトラウマとか…
それこそ…
誰にも言えないし、言いたくないし
嫌な思いを味あわせたくないって気持ちばかりだった…
でも…
皆は、それごと受け止めてくれた。
家族以外じゃ…
初めてのことだったんだ…
だから…
家族以上に、大事な存在なんだ。
受け入れようとしてくれる
だから、強さになる。
護りたいと願う想いが、強さになって
今…私はここに居る。
お前には…
大切な人はいないのか?」
イトナ「…」
ケイト「なあ、E組に来いよ。
私もさ、途中から入ったばっかで
全員が全員、完璧にわかるってわけじゃないんだ^^;
(頬をかく)
そんでも…
これだけは、はっきりと言える。
お前を、拒絶したりなんかはしない。
イトナはイトナで…
それごと、受け入れたいって思うんだ。
大事な…
たった一人の人だから(微笑」
そう言いながら、手を差し伸ばすケイト…
カルマ「ホント…
善意を超えて、慈悲深いにもほどがあるねぇ。
いつものことだけど(微笑&溜息」
『二度頷く)うんうん』
殺せんせー「微笑)ぬるふふふっ
どうです?楽しそうな学級でしょう?
そろそろ、ちゃんとクラスに来ませんか?」
そう、殺せんせーも勧める
イトナ「…
俺が…大事な…人?(きょとん」
そのケイトの手を見つめ
呆気にとられるイトナ…
そのケイトの顔を見ると…
どこまでも澄んでいて…
どこまでも明るく、温かい笑顔だった…