第21章 ビジョンの時間
寺坂「!?
何でケイトを…」
シロ「知っているだろう?
あの化け物の中に宿っている力を…
あの力は、あいつの好き勝手に使っていいものじゃない。
より有効活用できる、私たちに必要なのだから…」
寺坂「ギリッ)ふざけんな!!
どいつもこいつも!
ケイトに寄ってくる連中は、みんなそうだ!!
誰がてめぇらなんかにケイトをやるかよ!!」
シロ「あくまで邪魔をする気かい?」
寺坂「うるせぇ!!
ぜってぇ許さねぇ!
イトナ!
てめぇ、俺とタイマンを張れや!」
寺坂はイトナを挑発し、上半身の制服を脱ぐ
殺せんせー「やめなさい!寺坂君!
君が勝てる相手じゃない!」
殺せんせーはそれを止めようとするが
寺坂「すっこんでろ!膨れタコ」
突っぱねるだけだった。
そんな寺坂にフフっと笑って、シロはイトナに命令した
シロ「黙らせろ、イトナ」
それを見て、渚が心配そうにカルマに訴える
渚「カルマくん!」
カルマ「いいんだよ。
あのシロは、俺たち生徒を殺すのが目的じゃない。
生きているからこそ、殺せんせーの集中力をそげるんだ。
原さんも一見、危険だけど
イトナの攻撃の的になることはないだろう。
だから、寺坂にも言っといたよ。
気絶する程度の触手は食らうけど…」
寺坂はイトナの触手をもろに食らってしまう
だが…
カルマ「逆に言えば、スピードもパワーもその程度。
死ぬ気で食らいつけって(微笑」
イトナの攻撃を食らいながらも
寺坂は、それに耐えきった
シロ「よく耐えたねぇ。
イトナ、もう一発あげなさい」
そうシロは命令する
だが、その瞬間、
寺坂の制服をひっかけて
触手を戻したイトナは、くしゃみをした。
イトナ「くしゅん!」
シロ「ん?」
カルマ「寺坂の奴、昨日と同じシャツのままなんだ。
ってことは、変なスプレーの成分を至近距離で
たっぷり浴びたシャツだってことだ。
イトナだって、ただで済むはずがない。
イトナが一瞬でも隙をつくれば
原さんはタコが勝手に助けてくれる」
そう言ったとほぼ同時に
殺せんせーは原さんを救出した。