第20章 水泳の時間
その日の夜…
ケイトは、縁側から満月というより
三日月を見ていた…
カルマ「どーしたの?ケイト
眠れない?」
そう言いながら、タオルで髪を拭きながら
ケイトから見て、右隣に座った。
ケイト「カルマ…
竜馬のことなんだけどさ…
小さい時は、あんなんじゃなかったんだ…
そりゃ、乱暴な所はあるけど…
優しくて、気のいい奴だったんだ…」
カルマ「今じゃすっかりはぐれ者だよねぇ」
ケイト「うっ!;」
カルマ「…で?
ケイトは、どう思ってるの?」
ケイト「どうって…解らないよ…」
カルマ「幼馴染が、皆に嫌われてると嫌?」
目を瞑りながら尋ね、タオルを肩からおろす。
ケイト「…嫌だよ」
カルマ「だったら
ケイトにしか出来ないことしないとだよね(微笑)
このクラスの中で、一番あいつを解ってるのは
きっと、ケイトなんだからさ(微笑」
そう言いながら立ち上がり
タオルを、未だに髪を濡らしたままのケイトの頭にかけ
ぽんっぽんっと軽く叩いた。
ケイト「うん(頷く&微笑」
それに…ケイトが微笑みながら頷く。
月夜の中、一つの声が響いた…
『ありがとう^^』
それと時を同じくして
裏山で…
そんな中…
寺坂(地球の危機とか、
暗殺のための自分磨きとか…
落ちこぼれからの脱出とか、
正直なとこ、どうでもいい。
その日その日を楽して、適当に生きたいだけだ。
だから俺は…)
寺坂は一人、何か行動をしていた。
シロ「ご苦労様、はい報酬の10万円」
現れたのは『シロ』と名乗った人物
シロ「おかげで、効率よく準備ができた」
寺坂はその報酬をもらい、笑みを浮かべる
寺坂(こっちの方が居心地いいな…)
シロ「なにせ、あのタコは鼻が利く。
だから君のような内部の人間に頼んだのさ。
イトナの性能をフルに生かす舞台づくりを。
寺坂竜馬
私には、君の気持ちがよく分かるよ。
安心しなさい。
私の計画通り動いてくれれば、
すぐにでも奴を殺し、奴の来る前のE組に戻してあげよう」
シロがそう言う中…
イトナが動いた…