第19章 覚醒
こうして…
僕らの、奇妙な関係ができた…
それから…
帰り道、ちょくちょく会うようになっていた。
互いに、名前を呼び合ってないし
解ってない。
それでもいい…
たった十分の帰り道だけだけど
この時間が…
笑い合っていられる、この時間が大好きだから…^^
もしかしたら…
僕のせいで、E組落ちになったんじゃ
そう思っていた…
けれど、実際は違っていて
寺坂君とゲームセンターにいたところを目撃され
去年のE組の卒業生を暴力ざたから助け出したことが
一番の要因だったらしい…
それでも…
ケイトちゃんは
どこに行っても、差別なんてしなかった…
真っ直ぐ、面と面で向き合って…
変わらぬ笑顔で
いつもの…明るい、温かい笑顔で…
優しく、僕らを包み込んでくれた…
そして…
ケイトちゃんを突き飛ばす時…気付いた…
ああ…
僕は、ケイトちゃんが大好きなんだって…
僕は、自然と笑えて…
驚いたようなケイトちゃんの顔を見ながら、微笑んだ。
ケイト「!!」
渚「…^^」
そうして…
ひゅんっ!!
僕の視界は、真っ暗に染まった…
どっ(ケイトの背が、床へ着く)
その直後…
渚は、消えた…
ケイト「っ…」
その直後、ケイトはすぐに起き上がり
渚のいた場所へ向くと、拳を握った
牛人間「ぐおおおおおおお」
その先にあったのは…牛人間…
ケイト「渚ああああああああ!!!!」
その拳で、牛人間を気絶させ
試練は合格となった…
だが…
いつまでも…
苦しそうな顔をしたケイトだけが、動けずにいた。
茅野「渚…」
カルマ「ケイト、行くよ」
そう、ケイトの肩に手を置きながら言うカルマ。
ケイト「…やだよ…(声と体を振るわせる)
渚の居ない世界なんて
生きてたって、しょうがないだろっ!!;」
ガシッ(ケイトの胸ぐらを掴む)
カルマ「渚君のしたこと、無意味にさせるつもり?」
ケイト「!」
それに目を見開くケイト…
それに、カルマは言い続けた…