第19章 覚醒
次々に這い出てくるゾンビに対し
四人『ポカーン)・・』
呆気にとられる四人…
『第一の試練…
力の試練、開始。
さあ、お前の真価をここに示すがいい』
ケイト「っていうか何やってんだぁー!!;
いきなり不死のゾンビ出して殺すつもりか!!;
殺す気満々じゃねぇかぁ!!!;
『獅子は子を谷底に突き落とす』って言うけど
こっちの場合は『谷底』どころか
『宇宙』じゃねぇかああああああああ!!!!;」
全員『シーン…』
ケイト「無視かよっ!!;(ガビーン!;」
ゾンビ「ぐおおおおおお!!!!」
ケイト「しかも襲い掛かってくるし!!;」
襲い掛かってくるゾンビの攻撃を避けながら
叫ぶケイト。
それにも拘らず、ゾンビは襲ってくる
カルマ「そりゃ、『力』の試練だからじゃない?」
渚「っていうより、これってどうしたら
次の階へ行けるの!?」
茅野「たぶん、これ全部倒した後じゃないのかな!?;」
ケイト「…くそっ。
『神の力』さえ使えれば一瞬で…」
『見ものだな…
再び、目の前でいながら失うか。
あの時、何も出来ず
ただ立ち尽くすことしか
ただ、手を伸ばすことしか出来なかった…
そんな愚かな出来事を
再び、ここで繰り返すのか…?』
その言葉の直後…
脳裏に思い浮かんだのは
祖父と祖母の、血みどろの死体
ただ…立ち尽くすしか出来なかった…
弱冠9歳の若さにして、味わった苦痛…
その翌年の誕生日
父母が、殺された。
自分を助けるため、車のドアから
木の群体の上へ向けて投げ捨てた…
そして残ったのは…
母方の祖父母だけだった…
それ以外の家族なんて…
居場所なんて…
どこにも、なかった…
ケイト「…」
その言葉に
痛々しそうな顔となると同時に
拳も、力なく下ろしながら目を伏せる…
そんな中でも、ゾンビたちは襲い掛かって来ていた