第18章 異変
晩ご飯の後
ケイト「とりあえず、原理は解った。
今から行こうと思う」
カルマ「どこに?」
ケイト「祠…
一族が代々護り続けた山の
一番最深部にある、神の力を宿らせた祠」
カルマ「…天之御中主神?」
ケイト「うん。
その神様が、私を護ろうとしてくれた。
人の構造のまま
自身の中にある『神の力』を覚醒させれば…
無論、耐えきれずに死んでしまう。
怒りに我を失った時
覚醒が起こる。
しかし…
私の場合、相手を想う心までは消し去れなかった…
鷹岡さんが…
ひどい目に遭わされ続けてきたからじゃ…なんて…
相手のことを考えるのをやめなかった…
だから、途中で
切れた後だったけど…
冷静になることが出来た…
それでも、その力は異常極まりなかった。
あの祠に行って、神の力をもらってなかったら…
きっと私は死んでいた。
二度目に行けば、
それらを自在に扱いこなせるよう修業できる。
だから…祠に行こうと
いっつも、うろうろしていたんだ。
山の奥深くで…
結局の所、二度目は無理だった。
それは…
自身の体が
その力にもたなくなってからだって
決められていたからだったんだ…
ってことで、いってきます」
そうして行こうとするケイトに対し
カルマは、その腕を力強く掴んだ。
ケイト「?カルマ?」
カルマ「俺も一緒に行く」
ケイト「は!?聖域なんだよ!?
普通、行けるわけが」
カルマ「ケイトへの想いに関しては、負ける気がしない」
ケイト「…;
ホント…カルマだよね;」
カルマ「当たり前でしょ?
その俺に惚れたくせに(にや」
ケイト「…(微笑)
…そうだね^^
じゃあ、皆で一緒に行こうか…」
そうして…
ケイトの道案内と共に
その祠へと行く皆だった…
その第二の試練が何かを知らずに…
神の力を身につけるため
最初に祠に着いた。
そんな時に、めまいと共に意識を失った。
それが、幼き頃…
4歳の誕生日=10年前に受けた『最初の試練』が
夢ではなく、現実だったことも…
知らないままに…
入っていこうとしていたのだった…