第18章 異変
殺せんせー「それは…
すぐにでも治せるものでもないし
超常現象を起こす『神の力』由縁のものです。
遺伝によって、受け継がれたもののね…
だから今…苦しんでいる…
怒りに我を忘れ、力を発揮しようとはした。
それは正しい事に対してのもの。
しかし…
その凄まじい力を受け止めきれず
その力を放出する技術さえも使えぬほど
怒りに満ち溢れたことにより
その力自体が、外に出ようとするか…
その機能を強めようとする方に集中する…
それが…
心臓の機能増強による発作…
それ以外では確認されていませんので
きっと、それが原因なのだと思います」
カルマ「何で…」
殺せんせー「?
どうかしましたか?カルマk
カルマ「何であんたには話して…
俺にはっ」
切羽詰まった顔をしながら拳を握り
それを震わせるカルマ
殺せんせー「…
きっと、言えなかったのでしょう…
いつ、その怒りによって引き出された力が無くなるか解らない
その瞬間的な力とはいえ
凄まじい、絶大な力に巻き込みたくはない…
きっと…そう思ったのでしょうね」
カルマ「ギリッ)…
要するに…
ケイトの体は今、防御態勢…
つまり、その瞬間的な力に立ち向かうよう
頑張っている最中ってこと…?
いつ…目を覚ます?
いつ…その力はなくなるの?」
殺せんせー「…ケイトさん次第です。
暗殺者などにも感付かれないよう注意しなくては」
カルマ「殺せんせー。
ケイト、家まで運んで」
殺せんせー「にゅ?
病院ではないのですか?」
カルマ「病院だったら
たくさんの人が出入りする。
それに紛れ込むのは簡単でしょ?
でも、家だとそうはいかない。
だから、俺たちの家に送ってくれない?
それと…
ケイトが目を覚ますまで、学校には行かないから(真剣」
そう、決意を新たに真剣な顔をするカルマ。
それに対し、殺せんせーは頷き…
二人を
ケイトの家もとい、ケイトとカルマの家へと運ぶのだった…