第18章 異変
ケイト「ドクッ)
っ…
なあ…カルマ…」
カルマ「ん?何?(微笑」
歩みが少し遅くなるケイトにつられ
思わずカルマは、振り返りながら尋ねる。
ケイト「…
ごめん…心配かけて…
たくさんそばに居させて…時間奪って…」
カルマ「?
俺、そんな風に思ってないよ?
第一、俺にとっては
逆に、感謝してもしきれないぐらいだし^^」
ケイト「だからっ…
ごめんっ…
本当に…ごめん…
もう…」
そう、心から笑顔を見せ
感謝の意を示すカルマに対し
辛そうに顔をしかめながら
再び、ケイトは謝った…
これから起こることを、理解しているが故に…。
カルマ(!?
もしかして発作!?)
そう思い、振り返ると…
くらぁっと倒れかかっている所だった。
がしっ
カルマ「ケイト!?」
ケイト「ごめん…
後…あり、が…と……」
がくっ
体を受け止めるカルマに対し
ケイトは…激しいめまいに襲われながらも…
必死に、言葉を紡いだ…
ただ、伝えたいという一心で…
その直後、殺せんせーが来たが…
殺せんせー「ケイトさん!?
そろそろやばいとは
一体どういう意味ですか!?
それだけでも教えて下さい!!」
それは…
倒れる前に送った、ケイトのラインだった。
カルマ「どういうこと?
何でケイトが、あんたに…」
殺せんせー「…ケイトさんはおそらく
すぐには目を覚まさないでしょう…
わざわざ書いて教えてくれました…
怒りに我を忘れた時
その一族は凄まじい力を発揮して、敵を討ち滅ぼす。
しかし…
それと引き換えに、命を落とす。
正しくない殺しは、いけない。
正しくない暴力も、いけない。
そういうしきたりだからこそ…
その分は受けなければいけない…
つまり…
ほんの一時とはいえ、我を忘れ…
力を使いかけたことで
その力自体が、凄まじさを発揮しようとした。
それが…心臓の機能が強まることによる
激しい動悸、血流が激しくなることでのめまい、
それに対して、体が耐え切れずに起こした呼吸困難…
赤く染めあがった頬…
あの発作へと繋がったんです。
そしてそれは…薬や医療では治せない」