第17章 才能の時間
風月流弐式じゃない?
そう皆が思っていた直後
殺せんせー「風月流弐式は
自然と、意識を溶け込ませなければいけない。
今のケイトさんは
怒りに我を忘れ、それどころではない。
つまり…
怒りに我を忘れるあまり、衝撃波を起こす事さえも忘れ
風月流零式の状態で戦っているということでしょうね;
裏を返せば…
それほど、君達が大切な存在だということです」
それに…
心配そうにケイトを見る生徒たち。
鷹岡「ふっ。
どうした?効かないぞ!!
(パワーでこそ、超重量級とはいえ。
俺も、同じようなものを食らってきたからな(微笑」
そう、攻撃を耐えた鷹岡に
当たった部位から吹き飛ばされるケイトだが…
瞬時に、体勢を立て直す。
ケイト「くっ」
鷹岡「おらぁっ!!」
両掌を合わせながら、振り下ろす鷹岡に対し
咄嗟に避けるケイト。
鷹岡「おらおらどうした!?
防戦一方じゃないか!!
風月流ってのは、そんな程度なのかよ!!??」
攻撃し続ける鷹岡に対し
ケイトは避けたり防いだりばっかりだった…
ケイト「ふーっ!ふーっ!」
鷹岡「毛の逆立てた猫みたいに怒りやがって
目障りなんだよ!!」
殴りかかる鷹岡だが
瞬時に、その右拳を取りながら
➘↓↙←へと力の方向を変えながら投げ飛ばし
受け身を取る鷹岡へ、蹴りの連打をするが
何とかゴロゴロと転び続けることで、鷹岡は避けた。
鷹岡「やるじゃねぇか!!」
そう言いながら、再び
蹴りや拳を10回ほど振るう鷹岡に対し
完璧なカウンターを決め続けるケイト。
ケイト「いい加減にしろよ…」
鷹岡「あん?」
殴りかかる拳(11回目)を握りながら
鷹岡へ呟くケイトに対し、鷹岡は動きを一時止めた。
ケイト「私は…
父方の祖父母と、両親を殺された…
もう、私が考えられる家族なんて…
日本にいる家族なんて!
ここに居るこいつらだけなんだ!!
だから…
本当に父親だっていうんなら…
そいつらを傷付けるなよっ!!!(涙目」
悲痛な面持ちで、想いを込めながら
解って欲しい、通じて欲しい、と…
そんな願いと共に、ケイトは叫んだ…
だが…