第15章 番外編:GWの時間
カルマ「けれど…
「いいや、赤羽。
どう見てもお前が悪い。
頭おかしいのか!お前。
3年トップの優等生に
けがを負わすとは、どういうことだ!?」
先生は、以前言った言葉を翻して、怒ったんだ。
(え?待ってよ…先生)
「E組なんぞの肩を持って、未来ある者を傷つけた!
彼の受験に影響が出たら、俺の責任になるんだぞ!」
(味方とか言っておいて、
そんなこと言っちゃうんだ…)
(やばい、死ぬ…)
自分の中の先生が崩れていく
「お前は、成績だけは正しかった。
だからいつも庇ってやった。
俺の経歴に傷がつくなら、話が別だ」
(俺の中で、先生(こいつ)が死ぬ)
俺の中での先生は、完全に崩れた…
「俺の方から、お前の適応を申し出た。
おめでとう赤羽。君は3年からE組行きだ」
(そいつの絶望をしたら…
俺にとって、
そいつは死んだと同じだ)
って感じだった…
で、殺せんせーを殺そうとして…
殺せんせー「あ、
ちなみに捨てるという選択肢は先生にはありません」
カルマ「!」
殺せんせー「いつでも信じて
飛び降りてください(微笑」
カルマ(こりゃ、ダメだ…。
死ねないし、殺せない。
…少なくとも、先生としては(微笑))
そう思った矢先だったんだ…
ケイトがロープで、すっごい速度で降りてきたのは…
(そして…左手を差し伸ばされて、気付いたんだ…
あの恩人だったんだってこと…」
ケイト「違う…
カルマが悪いのは、生徒にけがさせたことだけでしょ?
E組の生徒を守ったからって、
カルマが悪いわけないじゃんか。
それ…ただの、E組への差別だ。
そして先生の、カルマへの優しさが
自分の保身のためだったなんて、そんなの…」
それは絶望するでしょう、先生という存在に。
そう思っているかのような顔だった…