第15章 番外編:GWの時間
その後…
深く聞くのもあれだと思って
結局、何も言わずに寝た。
すると、その晩…
おもむろに、俺の布団に潜り込んできた。
カルマ「何?ひと肌でも恋しくなった?(悪魔笑い」
ケイト「うん」
カルマ「!」
予想外な反応に、俺の思考は固まった…
ケイト「私さ…
一昨日、大阪狭山市に行ったでしょ?」
カルマ「うん」
その時、襖の近くで音がした…
多分、たまたま
渚君と茅野ちゃんが通りかかったのかもしれない。
ケイトは…
それだけ不安なのか、気付いてなかったけど…
ケイト「あの時…思ったんだ…
私…
あの力を使っても
『化け物』って、思われないのかなって…」
カルマ「?」
それに、俺は意味が解らなかった…
そりゃ確かに凄い力だけど
悪用してるわけでもないんだから大丈夫でしょ
と…そう思った。
けれど…
俺は気付けてなかった…
ケイト「…こんな力、見せたら…
見せただけで、気味悪がられて…
いじめを受ける『決め手』になったんだ…
化け物なんだから、抵抗するなって…」
カルマ「ふぅん。
本当に化け物だったら、
何も考えずに襲って、すぐ殺しそうなものだけど?」
思ったままのことを言った
ただ純粋に、気に食わなかった…
相手のことを想って、抵抗しないケイトを
抵抗しないからと言って、好き勝手に
一年もの間、毎日
学校に来るたび、いじめられ続けていたことも…
誰にも、こんな力見せちゃいけないって解ってる…
でも…
護るためにしかたなかった…
火事の現場から…
助け出すには、風と火を自在に扱って
それと同時に、水も扱わないと…
護れなかったんだ…
結局…
ばれたのは、小学3年の3月10日…
そこから…
いじめが始まったんだ…」
カルマ「助けて…
悪者扱いされたんだ…」
不思議なことに…
俺と同じだった…
3年E組の先輩を助けて
悪いと言われて、E組に落とされた…
そんな俺と、同じだったんだ…