第3章 赤羽業(あかばねカルマ)
ケイト「…
風月流柔剣術、千塵万華(せんじんばんか)(ギン」
殺せんせー(来る!)
その言葉と同時に
音も立てず、目に全く映らない速度で
風と共に、同時に触手を複数切り裂いた。
殺せんせー「にゅやっ!!??;」
その瞬時に
間合いをとる殺せんせー
ケイト「うぅ~ん;
一瞬しか切れなかったなぁ;
たった12本か;(溜息」
殺せんせー「あ、あの;
ケイトさんの息、全く荒れていませんよ?;」
ケイト「そりゃそうだ。
第一、たった一瞬だけだったし。
これから続けるつもりなんだ(微笑」
それを聴いた直後
『逃げた!!;』
カルマ「なるほどね…
脱力を応用した技なんだ」
ケイト「正解^^
あの1秒に10発の連打は
力を籠め、なおかつ速度も全力の技だ。
『力』が全力の時、力んでいるから
速度がその分遅くなり、避けられやすい。
『速度』が全力の時、力んでないから
力がその分弱くなり、当たってもダメージがあまりない。
だから…
烏間先生との時、
『あれ?このパンチは弱い。
何か考えているんじゃないか?』って怪しまれないように
力も速度も全開の拳でぶつけまくっていたんだ」
『なるほど』
ケイト「力も速度も全開にするには
矛盾が生じて、無理だと思うだろう。
けれど…
当たるまでは
筋肉を弛緩させて全力のスピードを生み出し
当たった直後に
全身の筋肉を、地面に接している足から順に
一瞬で収縮させながら、全力の力を解き放ち
伝えるように、0.1秒以内に注ぎ込む。
それによって
最大の力による破壊力と
最大の速度による貫通力が一体化された
人の中でも、『最強の一撃』が完成する」
カルマ「なるほどね…
つまり、今までしていた
『全力の力を当たった瞬間に流し込む』。
そういった意識を取り除いたことで
風や音さえも立てないほど、鋭く
目に映らないほど、すっごく早く
凄まじい速度で、叩き斬れたってことか…
やっぱり凄いねぇ…
俺のお気に入りなだけはあるよ(にや」