第14章 球技大会
殺せんせー「相手の境遇、その辛さ、その想い…
あなたという人間は
その積み重ねで、できた存在なんです。
だから…
遠慮なく、ぶつけてきてください。
誤解されようとも
諦めず、何度もぶつかって来て下さい。
私を信じて
向き合おうとして下さい。
恐れるものなんてありません。
あなたは、あなたらしくいればいいんですよ(微笑」
ケイト「!」
頭を撫でながら
その額に、自身の額を
ケイトの顔を覗き込みながらつける殺せんせー。
殺せんせー「あなたを傷付けてきたのは
あなたをよく知らず、決めつける人たちです。
理解した上で、傷付けているのではない。
理解しようともせずに、一方的にぶつけて傷付けたのです。
ですが…あなたは違う。
そんな相手でも、大事に想い
護るために、必死に自分を殺し、押さえ込み続けてきた…
ですがそれは
自分のためにはなっていません。
あなたはただ
自分でさえも、自分を否定し続けてきたのも同じなんです…
だから、これからは…
自分を大事にして下さい。
あなたが、相手を
必死で大事にしようとするのと同じぐらいに…
今度は自分にも、それを向けてあげて下さい。
自分を受け入れ、相手も受け入れ
ちゃんと、全部を大事にする。
そうでなければ、どちらも辛いままですからね(微笑」
ケイト「っ;…
ありがとう…殺せんせー」
その言葉を聞きながら
涙が次々に溢れ、こぼれていく…
殺せんせー「あなたは優しい子です。
ですが、それを自分には向けれずにいた。
だから辛いままになってしまう。
…これからは、カルマ君だけでなく
ちゃんと、私にも言って、ぶつけて下さい。
いつでも、受け入れますから」
ケイト「うん!^^」
殺せんせー「ぬるっふっふっふっ。
いい笑顔です。
ただ生き生きと、ありのままに生きて下さい。
自分を殺す必要なんてない。
その個性こそが、あなたなのですから^^」
それに『ありがとう^^』と
心からの満面の笑顔を見せ、涙をこぼすケイトに
殺せんせーは…
とっても嬉しそうに、笑顔を浮かべるのだった…
影に隠れて聞いていたカルマもまた…
笑っていた…
心が救われたことを、嬉しさを感じ取りながら…