第13章 梅雨
そうして、生み出されていった…
子孫でなければ使えないであろう
人として使える力の扱い方が…
(68ページ参照)
それらを全て身につけ、教えられなければ
子を持つ資格なしという掟が、一族にはありました。
それを破れば、
祖先である、神への冒涜(ぼうとく)となるとのことで
必死に励み続けてきたとのことです。
子孫の命を絶やさぬため
その意思を、想いを紡ぎ続けるために…
その一族は、いつまでも山から離れようともせず
必死に護り続けて来ました。
自然の力を自在に扱いこなせたり
天候を読み取ったり、
動物の気持ちを感じ取ったりできるのは
その子孫であることを、証明しているのだとか…
まず零式
体の扱い方、全身の力の集約のさせ方
一瞬で、相手の力の向きを読み取りながら
『自身の力』として、完璧に扱いこなす方法を
全て、身につける。主に無手。
次に壱式
零式で身につけた、
『スピードとパワーの全開を、0.1秒で切り替える』こと
それを極限まで鍛え上げることにより
その速度はマッハ2と音速を超え、『衝撃波』を巻き起こし
それを斬れる衝撃波=斬撃としたり
防御壁にしたり、自由自在に扱いこなす。
その威力が、斬撃=スピード重視ならば
片手で、周りに与える影響が『風力8』
衝撃波=パワー重視ならば
片手で、地面に伝えた時の効果が『震度5強』
それらができて
初めて、完璧に身につけたと認められる。
主に無手だが、
刀(または剣。短剣も可)を使うことも…
次に弐式
己の意識を自然に投影し
自然を己の一部とし、扱いこなすこと。
風の密度を高くすることで『障壁』にしたり
熱の密度を高くすることで凝縮させて『炎』を生み出したり
体の中にある、
神経同士の電気信号を活発化させることによって
『雷』をも自在に扱いこなすことで、
凄まじい速度で動けるようにしたり
水も、光も同様に、影響の全てを自在に扱いこなせて
身につけたのだと認められる。