第12章 もう一人の転校生
そう叫びながら、ケイトは目を瞑る。
その言葉と同時に
辺りの風も、自然現象もが…
全て、静まり返っていた…
シロ(嵐の前の静けさか…?)
ケイト「太古に世界を作りし神よ!
我が身に秘められし力よ!!
我が叫びに応えよ!!!
我が想いに応えよ!!!!
今ここに、『真の力』を示せ!!!!!」
その直後、
ケイトの全身を、白い光が覆い尽くし
それと共に、自然現象がケイトへ集約し始めた。
皆『!!!』
ケイト「『神化融合(しんかゆうごう)』!!!!!!」
その言葉と同時に
白い光と共に、白い装束に身を包んだ
ケイトが現れた…
「神化…?」
「融合?」
それに対し、首を傾げる皆…
ケイト「…」
シロ「風月流初代、唯一の技…
風月流・参式、神化融合…
神を祖先とする中で
唯一、神の力を宿した隔世遺伝児…
その神の名は…
『天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)』
その『神々の『神』の力』を、遺伝的に宿すが故に
一人しか子を産めず、一子相伝しかならざるを得ず
その一族以外には耐えられない動きとされている…
ここにある、円墳のような山は
墓として、『神の力』で作り上げられたらしいからな…」
烏間「愛娘…現身…
なるほど。そういうことだったのか」
殺せんせー「どういうことですか?」
カルマ「つまり…
古墳時代以前に、世界の始まりの時点で
神々の神として君臨していた『天之御中主神』が
ある一人の日本人と結ばれて、子供を産ませて
結局、子に教育を施した後で
妻が死んで、その墓として山を作り上げた。
それが、ケイトの一族が代々
ずっと昔から護り抜き続けてきた山ってことでしょ?」
殺せんせー「なるほど。
つまり、遺伝的に持ち合わせたものは…
隔世遺伝として、千年に一人ぐらいの確率しかないのですね」
そういったことで、納得する皆…