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時と光と風の中で

第5章 ホーラの女神様達


この日の授業はアクテー先生の社交儀礼と祭典の仕切り方の授業だった。
「みなさん、お静かに願います。授業が始まりますよ。」
生徒達が先生にならって続々と教室へと入って行った。そこにはアマイモン達やケンタウロス達、ホーラの女神様達の姿も見えた。
「この間はアポロン神殿について学んだので先に進みたいと思います。次の今年最後のテストは実技があるからしっかり覚えるようにね。」
先生の説明に生徒達が頷いた。
「566年にはパナテナイア祭が始まりましたね。」
先生が黒板に文字を書いているとエレーテが手を挙げて質問した。
「先生、そのお祭りは女神のアテナを祀るお祭でしょうか?」
「その通りです。こちらのお祭りはギリシャのアテナイで行われていた最大の祭典ですね。またの名をパンアテナイア祭とも言います。アッティカ暦のヘカトンバイオン月の 28日前後4日に、豪華な行進(行列)、羊・牛などの犠牲式(供儀)、競技会などが行われ、刺繍された聖衣ペプロスが車輪のついた船の帆柱に掲げられて運ばれ、女神に奉献されました。4年に1度の大パナテナイア祭と、毎年の小パナテナイア祭に分かれます。」
「牛や羊が可愛そう・・・。」
アフロディティーが先生の説明を聞きしょんぼりしました。
「まぁ、アフロディティーは感受性豊かで素敵ね。たしかに先生も少しは可愛そうに思うけれど昔からの仕来りだから仕方がないことなんです。それにみんなだってそう言って動物のお肉を有り難く頂いているでしょう?だから感謝しないといけないわね。」
この授業のテストは筆記の時と実技の時と分かれている。筆記は先生の説明を頭に叩き込んで望めばいいのですが実技となるとみんなの前で(今で言う発表会ですかね?)行いを披露しなくてはいけないのでかなり緊張しますね。これがテストとなると大変です。夏休み前のテストは筆記のテストでした。なので今年の最後のテストの実技で成績が決まりますね。
こうして1時間目の授業が終わった。でも生徒達の中には張り紙事件を気にして考え事をしている生徒もいた。まあそういう子は先生の注意が飛ぶんでしょうけどね。
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