• テキストサイズ

時と光と風の中で

第4章 Run at full speed!!


翌日、学校の先生と選考委員会の方での話し合いが行われてつに結果が発表された。アマイモンは学校に残ることになったが進級するための課題が出された。まあ、一安心ですね。
そしてオリンピア祭だが3日目のレスリングだけもう一度やり直すことになった。今度は不正無しなのでみんなも安心して試合に臨んだ。
「がんばれ!!」
女子達の声援を胸に必死に戦った男子達もこの日で終わりだ。さて誰が優勝を手にするのだろうか?
「皆様いろんなことがありましたが、無事にオリンピア祭を終えることができました。みなさん本当によく頑張りました。今年は不正者が出てしまいとても残念だったので次の開催の時はそのようなことがないように教師どもども注意し合えたらと思っております。さて、オリンピア祭の優勝者を発表します。今年の優勝者は・・・。」
みんながゴクリと唾を飲み込みます。
「素敵な詩を読んでくれたキューピッド君です。前にどうぞ。」
キューピッドは周りの人に肩を叩かれたりしながらステージへと駆け上がっていった。キューピッドがステージに登るとオリーブの冠をお盆に乗せた女性が立っていた。
「それではこれより優勝者の方の表彰式を・・・。」
女性がそう言いかけた時キューピッドはみんなの方を向き直した。
「待ってください。今回のオリンピア祭は不正があってこのようなことになってしまいました。でも、もしも公正に戦っていたらケンタウロス君にも勝てるチャンスがあったのだと思います。なので僕はケンタウロス君に冠を捧げたいと思います。」
キューピッドの言葉にみんな拍手喝采だった。そして急遽ケンタウロスもステージに上がりケンタウロスとキューピッドの2人の頭に冠が乗せられ2人の肖像画が壁画に残ることとなった。優勝者が2人も出るなんてオリンピア祭では史上初の快挙だ。これにはギュム先生も驚いていたが2人ににこやかに拍手を送った。
「みなさん、今年は優勝者が2人でしたが2人の頑張りと健闘を称えましょう。これにてオリンピア祭を終了します。」
みんなが拍手を送る中キューピッドとケンタウロスはステージ上で抱き合って喜びを分かち合った。今年の祭はいろんなことがあった。ドーピング事件やアマイモンの危機も見事に乗り越え今に至るこの時。これは一生忘れない思い出になるでだろう。

/ 261ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp