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時と光と風の中で

第4章 Run at full speed!!


そこには病院にいたはずのケンタウロスが立っていた。
「お前は入院してたんじゃなかったのかよ?」
サタンがケンタウロスに聞いた。
「そうだよ。でもたった今退院手続きを済ませてきたんだ。僕も事情は聞いているけれど今回の件はなしにさせてくれ!!だってそうだろう?エリゴスだってアマイモンやサタンだってドーピングをしたことは悪いことだけどドーピングのせいでおかしくなったんだったら退学はなしにして欲しいです。彼は大会に勝ちたいと言う目の前のことにぐらついただけなんです。」
ケンタウロスは力いっぱいに叫んだ。
「確かにケンタウロス君の言う通りね。でも禁止事項とわかっていながらドーピングすること自体がおかしいのよね。エリゴス君達だって公平に戦おうとしなかったのですか?」
ギュム先生はケンタウロスの言葉に頷きエリゴスの方へ向き直った。
エリゴスとサタンは黙って俯いてしまったがアマイモンは先生に言葉を返した。
「練習してる時に思ったんです。絶対にケンタウロス君に勝とうってでも無理でした。僕らはそれでも諦めることができなかった。だから禁止だとわかっていてもドーピングに手を出してしまったのです。以後気をつけるようにしますので退学だけは・・・お願いします。僕らは学校で学びたいだけなんです。先生だってわかってくれると思っていました。なのにひどすぎますよ。うわあああー。」
アマイモンは叫んで走り去ってしまった。そんなアマイモンを追ってサタンとエリゴスも続けて走り去った。
「待ちなさい。まだ退学と決まったわけじゃないわよ。」
ギュム先生は走り去る3人に慌ててこう言ったがその時には3人はもういなかったのである。

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