第4章 Run at full speed!!
次の日生徒達は起床して朝食を済ませると会場に入った。
ケンタウロスはそわそわしながらギュム先生を探した。
「あっ!ギュム先生。おはようございます。」
「ケンタウロス君、おはよう。昨日の話だけど、どうだった?」
先生はニッコリして聞いた。
「はい、女子達もやっぱりねって言ってました。それでエリゴス君はどうなるんですか?」
「出場停止にするわ。あとサタン君とアマイモン君にも事情を聞かなければならないので一旦出場停止にして今までの順位は保留にするわ。このあとの開戦宣言の時に言うから。」
「よかったです。ありがとうございます。」
先生の言葉を聞きケンタウロスはホッと胸をなで下ろした。
ケンタウロスは先生と別れて寮の男子達に混ざった。
そして先生がステージに立つと拍手出迎えた。
「男子生徒諸君はおおいにオリンピア祭に貢献したことでしょう。しかしこの大会で不正を行ったのかもしれない生徒がいます。カンペオン寮のエリゴス君です。あとアマイモン君とサタン君にも事情を聞きたいので大会の出場は停止にします。和解が溶けたら大会に戻ってもよろしい。今回の大会でエリゴス君にはドーピングの疑いがあります。みなさんはくれぐれも疑われないように十分に注意してください。」
先生の言葉に男子生徒達は元気に返事をしたがアマイモンとサタンは文句ばかりだった。
「なんで俺達まで出場停止なんですか?そんなのおかしいと思います。」
「さあ、あなた達3人は取調室に来なさい。」
ギュム先生が3人にそう言ったが3人は”こんなの拷問だ!”とだだをこねてばかりだった。そんな3人のもとへ他の先生がやって来て取調室に連れて行かれた。
最後にエリゴスがわめいているのが聞こえた。
「絶対訴えてやるからな!」
エリゴスの言葉に女子達は笑っていた。
そんな中まもなく競技が始まろうとしていた。
「これで一安心だな。」
ディがケンタウロスに微笑んだ。
そういえばオリンピア祭前は見向きもしなかった2人がいつの間にか距離が近くなっていた。ウンディーネもずっとケンタウロスを避けていてガイアとも険悪なムードだったがすっかり仲を取り戻しつつあった。
「それでは、最初の競技は円盤投げです。それでは準備に入ってください。」
しばらくしてアナウンスが鳴り競技が始まった。