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時と光と風の中で

第4章 Run at full speed!!


次はスタディオンの距離を走る中距離競走をやった。
男子生徒達が順番にスタート地点に立ち、走り去っていく。そしてケンタウロスの番が来た。ケンタウロスはまたしてもエリゴスと一緒だった。隣にはディオとへファイストスがいる。
「ケンタウロス頑張って!」
ガイア、アフロディティーは声を張り上げて応援している。そんな2人の横でケンタウロスを不安そうに見つめるウンディーネ。
「それでは、位置について。よーい!スタート。」
ケンタウロス達が勢いよく走っていく。
「あら?エリゴス君の様子が変ね。」
この時ギュム先生も何かに気がつき始めたようだったが、エリゴスの様子を観察することにした。
スタディオンの距離を走る中距離競走もやはりエリゴスが1位だった。
「これが彼の実力なら対したもんだけどねえ。はっもしかして・・・?」
ギュム先生はようやく気がついたのだ。
「彼はドーピングしてる?まさかね。」
そして次の競技の短距離走も行われたが又してもエリゴスが首位だった。
このことにケンタウロスも肩を落とした。
今日の競技が終わるとギュム先生はエリゴスを呼び出した。
「何だよ。」
エリゴスはだるそうに先生の所にやって来た。
「エリゴス君もしかしてドーピングしてるんじゃないでしょうね?」
「はぁ?何の権利があって言ってるんですか?」
冷静な先生とそれを笑うエリゴス。
「私は先ほどあなたの競技の仕方を見てきたけれど何かおかしかったわよ。」
「じゃあ、どういう風におかしかったのか説明して見せてくださいよ。それに俺ケンタウロスと約束してますから。」
エリゴスはそう言い放つと先生から離れた。
「こら、待ちなさい。話はまだ終わっていないわよ。」
ギュム先生はこのままエリゴスを放っておくとまずいことになると思い必死に止めたがエリゴスは聞き入れなかった。
「ケンタウロス君と約束しているって何だろう?そうね、ケンタウロス君に聞いた方が早いわね。」
ギュム先生はケンタウロスを探しにあちこち歩いた。
その頃ケンタウロスはがっかりした様子だった。そこにディオがやって来てこう言った。
「ケンタウロスのこと認めた訳じゃねえから。ただエリゴスの様子が変だなって。」
「様子が変?」
ケンタウロスが腕を組んでいるとギュム先生が2人の所にやって来た。


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