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時と光と風の中で

第4章 Run at full speed!!


次の日は朝からオリンピア祭が行われた。
「みなさん、おはようございます。昨日の大会は如何でしたか?良い成績を残せなかった諸君は今日と明日で挽回するようにね。さて、今日はペンタスロン(短距離競走)、スタディオンの距離を走る中距離競走、幅跳びを行います。みんなは準備は出来てますか?」
ギュム先生の掛け声に男子生徒達はスタート地点に着いた。
「まずは、幅跳びからよ。一列に並んで行ってくださいね。それでは始め!」
男子生徒達は幅跳びを順番に行い点数を競い合った。
そんな中、ガイアとアフロディティ、ウンディーネはエリゴスの動きに注意しながらそれぞれを応援していた。
「やっぱり、エリゴスがおかしいわ。あれ?アマイモンやサタンまで・・・。何かがおかしいわ。ギュム先生に知らせないと。」
ガイアが観覧席から立ち上がろうとしたが2人に止められてしまった。
「何で止めるのよ?ギュム先生だって気がついていたら注意するはずよ。」
ガイアが驚いて目を丸くしたが2人は首を横に振るばかりだった。
「先生の所に行っても無駄じゃないかしら?確かに彼らの行動はおかしいけれど、それをどう説明するって言うのよ?」
ウンディーネが呆れて言った。
「それに先生だって気が付いてるはずよ。ただ、今は競技中だから注意出来ていないだけなのよ。だってここで注意すれば他の生徒達にも迷惑をかけるし競技を一旦中止になんて出来ないわよ。」
ウンディーネの言葉にアフロディティが付け足した。
「それもそうね。」
ガイアは諦めてワル達の様子を見ることにした。
「さあ、最後の男子達はベストを尽くして頑張ってね。」
ギュム先生が声を張り上げる。
ガイアたちがやり取りをしていると幅跳びも終盤に近づいていた。そして幅跳びは終わったがワル3人が表彰される結果となった。観覧席にいた他の女子生徒達は拍手を送っていたがガイア達3人はがっくりと肩を落としてその様子をただ見ているしか出来なかったのである。
「またあいつらが表彰されたわ。長距離走の時だって上位だったし。やっぱりおかしいわよね?」
とガイアは不機嫌。
「これじゃあ、ケンタウロスがかわいそう。」
とアフロディティーはしょんぼり。
そんな2人を見てウンディーネもいつしかケンタウロスを気にかけるようになっていた。


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