第4章 Run at full speed!!
男子生徒達が次々と詩を読みポイントが加算されていった。そいてギュム先生の合図で詩の大会は終わった。
「さあ、この詩の大会で勝利を収めた寮は・・・マリーナよ。」
ケンタウロスとディオは自分の寮が勝てなかったことに肩を落としたがオリンピア祭はまだ始まったばかりだ。
マリーナの生徒達が表彰され拍手に包まれた後ギュム先生はこう言った。
「次からは個人種目になるからみんな頑張ってね。そしてマリーナのみんなは詩の大会も個人の成績に加算されていくから有利になったわね。他の男子諸君も負けないように頑張ってね。さあ、次はドリコス走長距離走でこの日は終わりよ。」
ギュム先生の話の後に詩の大会で使われたセットが片付けられた。
そして、この学校のオリンピア祭は3日間かけて行われる。1日目は詩の大会、ドリコス走長距離走。2日目はペンタスロン(短距離競走)、スタディオンの距離を走る中距離競走、幅跳び。そして最後が円盤投げ、やり投げ、レスリングと別れて競技を行う。そんな中ドリコス走長距離走が始まった。スタートの合図がかかり男子生徒達は勢いよくスタジアムを飛び出した。ドリコス走長距離走は距離が長いためスタジアムを抜けて学校の周辺を走るのだ。
そんな男子生徒達を送り出すように女子生徒達も必至に応援している。そしてそれぞれの寮の女子の先輩達は先回りして各給水所で男子達を待つのだ。
1番始めの給水所に来たのはユニだった。ユニは足の速さでは誰にも負けないと自信たっぷりだったのでさすがですね。先輩から水を貰い飲み干すとすぐに駆け出して行った。その後も先輩の男子達が続々と給水所へやって来る。
そして、ディオも到着。ディオが走ってくるとウンディーネは笑顔で手を振りまいた。しかしエリゴスとケンタウロスはまだのようだ。アマイモンとサタンもやって来ているのに・・・。
「ケンタウロスってば遅いなあ。あっ、やっと来たわね。」
ガイアがそう叫んだ時ケンタウロスはマールスとエリゴスと並んで走ってきた。マールスはそんな2人を抜いたがケンタウロスはエリゴスとお互い睨み合いながら必至に給水所を目指した。給水所と2人の距離はすぐそこまで来ていたのだ。