第2章 真実とは何か?
校長室ではケンタウロスとディオ、ウンディーネが今までのことを全て校長先生に話した。
そして話を聞き終わった校長先生は3人の生徒達にこう告げた。
「君達が書を取り戻したのは実に素晴らしく学校の誇りとなるだろう。だが、しかし危険を伴った冒険でもあったことを決して忘れてはならない。君達のことは称えるがこれが成績に反映するとは限らんのでな。そこはよく注意するように。でも、よくやったぞ!」
校長先生の言葉に3人はお礼を言って部屋の隅に下がった。
「これより術士アブラメリンの聖なる魔術の書によるお願い事を唱えよう。」
校長先生が書を手にしてページをいくつか開くと願い事を唱えた。
「M I L O N 、I R A G O 、L A M A L 、O G A R I 、N O L I M 。これより新しい学校の建設は中止とし生徒達からの謝礼金は受け取らないことを証明する。」
校長先生が願い事を唱えると本のページに光が差し込み部屋中を包んでいった。そしてしばらくすると何事もなかったかのように部屋は静まり返った。
「校長先生、これで終わりですか?」
ウンディーネが校長先生に聞いた。
「そうだ。終わりだ。」
校長先生が頷くと周りにいた先生方が拍手をしてケンタウロス、ディオ,ウンディーネを褒めてくれた。
校長室を出ると他の生徒達が3人に駆け寄ってきた。
みんなで称え合いハグをし合って喜んだ。
しばらくしたある日、ケンタウロス達3人はあの掲示板を見に行って見た。そこにはもうあの張り紙は剥がされて無くなっていた。
「終わっちゃったね。」
ウンディーネが肩をすくめた。
「いや、でも僕らは終わりじゃないさ。だって次の試練が待てるんだぜ。」
ディオが掲示板を見てそう言った。
「次の試練ってなんなの?」
ウンディーネがディオに聞くと”テストだ”と一言言った。
「いけない!戦いですっかり忘れていたわね。私、テスト勉強進んでいなかったんだわ。」
ウンディーネは、はっと思い出して寮へと駆けて行った。
「それじゃあ、僕らも寮に戻ってテスト勉強しますか。」
ケンタウロスの言葉にディオが頷き掲示板から去っていった。
こうして彼らの冒険は終わったが次は第二の試練のテストが待っている。果たして3人の成績は合格ラインに達するのだろうか?