第1章 出発~新たな出会い~
しばらくして汽車がある駅に停車した。
”ご乗車ありがとうございました。”の車内アナウンスとともにドアが開き手紙を手にした生徒となるべき人達が一斉に改札口へと飛び出した。そしてバスに揺られて着いた先には大きな門がそびえ立つ魔法のような空間が広がっていた。
「皆の者!我が校へようこそ。手紙は受け取ったかね?」
門が開き、中から小姑のような方が出てきた。
皆が手紙を掲げ”はい”と返事をした。
「よろしい。中へお入り。」
ケンタウロス、ディオ、ウンディーネも彼らの後に続いて門をくぐった。校舎の中に入ると入学の手続きと儀式があり、校長先生が激励の言葉を述べられた。
「この度はご入学誠におめでとう。ここでの生活を有意義に過ごしてくれ!!」
そして校長先生の言葉の後、寮の説明が小姑からなされた。
「我が校の寮は全部で4つ。revolución 、marina、campeón、pacifista だ。」
レボルシオンは革命、マリーナは海軍、カンペオンは王者、パシフィスタは平和主義という意味がある。
小姑から生徒達へカードが手渡され、そこに寮の名前が書いてあった。そして手にしたカードに書かれた寮へと進んだ。
「やった。ディオとウンディーネと同じレボルシオンだ。」
ケンタウロスは喜んでいたがウンディーネは少しがっかりした様子だった。
「私マリーナが良かったな。」
「どうして?」
2人が聞くと彼女は水の精霊だからとだけ答えた。
ケンタウロスはなるほど、と思った。
するとそこへ意地悪い3人組が彼らの前にやって来た。やって来たのはサタン、アマイモン、エリゴスの悪ガキ3人だ。いかにも悪そうな風貌の3人に彼らは後ずさりした。
「やぁ、君達もご入学とはね。ふんっ、せいぜい頑張るんだな。」
そう言って3人は不気味に笑った。
「なんだよ!!今に見てろよ。」
ケンタウロスは言い返せないままディオとウンディーネと寮へと向かった。