• テキストサイズ

時と光と風の中で

第2章 真実とは何か?


「でも誰が助けてくれたのかしら?あっあの方は?」
ウンディーネが遠くの方を指さしたその先には1人の女性が立っていた。
「あの方はアテーナーよ。多分彼女が私達を助けてくれたんだわ。」
デュシスが付け加えて言った。
そのとき地震のような揺れを感じたみんなは物陰に隠れた。
ごおぉぉーと凄まじい音が響き渡ったそこににはもう別の世界が広がっていた。
「ここはイオニア地方の都市国家じゃないですの?」
デュシスが目を疑って物陰から出てきた。
戦争は続いていたが景色だけ変わったのであろう。
「景色だけ変わったって、戦争が続いてるんじゃあ意味ないじゃん。」
ケンタウロスがそう呟いて変わった景色を見た。
「とにかく進みましょう。私達はあの書を探してるんでしょう?」
ウンディーネの言葉にみんな頷き戦争の中を恐る恐る歩いて行った。
弓矢が飛び交い剣が入り混じり、怒声が走る中をひたすら歩いた。
「なあ、あそこにいる人って誰だ?」
ディオが遠くに座ってる人を指さした。
「あれはサトラップという戦争を仕切る総監督ですよ。リディア王国の首都であったサルディスでは総監督をおいているんです。」
ゴブリンがディオの言った人を指差して言った。
「あれ?あの人どこかで見た気がするわね?」
ウンディーネが首をかしげたその時だ。
「うわああ、あの人ってデマゴーグじゃないか?」
「えっ何だって?」
ディオが驚いて腰を抜かした。
みんなはディオの言葉に目を疑ったが、ウンディーネとケンタウロスはどこかで見たことのある顔から気がついたのだ。
「でも、なんでデマゴーグがこんな所に・・・。」
みんなは驚きのあまり言葉を失った。
歩き近づくたびに椅子に腰掛けている男がはっきりと見えてきた。確かにその男はデマゴーグだった。デマゴーグはデロス同盟を結成して仲間を引き連れており、何かを叫びながら杖を構えていた。
「あの男の周りの仲間に鎧を着た人がいるけど??」
ディオがやっとそう言った時デマゴーグに話しかけている人がいた。その人とはオリエンスだった。
「あれはデロス同盟の連中ですね。」
ゴブリンがそう教えてくたのでケンタウロス、ウンディーネ、ディオは先生の言葉を思い出した。
そしてデマゴーグが袖から術士アブラメリンの聖なる魔術の書を取り出したので、それを見たみんなは驚いた。

/ 261ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp