第12章 エルフ~ポッシビリタースの秘めた力~
ケンタウロス達が暫く歩いていると遠くに山が見えた。
「あれはもしかしてエトナ火山?」
ウンディーネが指を指して言った。
エトナ火山はシチリア島の東部にある活火山。旧名をモンジベッロという。最大の活火山であり、2活発な火山であるため標高の変化が早い。最も高い山である。山麓部の直径は140kmに及び、その面積は約1,190km2である。イタリアにある3つの活火山の内では飛び抜けて高く、2番目に高いヴェスヴィオ山の3倍近くもある。
エトナ火山は、世界で最も活動的な火山の一つであり、ほとんど常に噴火している。時には大きな噴火を起こすこともあるが、特別に危険な火山とは見なされておらず、数千人が斜面とふもとに住む。肥えた火山性土壌は農業に適し、ふもとには葡萄園や果樹園が広がる。エトナ火山の活動は、約50万年前から開始されている。活動開始時点では、海底火山であったと考えられている。約30万年前は、現在の山頂より南西の地区において火山活動が活発であったが、17万年前頃より現在の位置に移動した。この時期の活動はストロンボリ式噴火が多いが、何度か大噴火を起こし、カルデラを形成している。また、ノアの大洪水を引き起こしたという説がある。
「エトナ火山って大きいんだな。」
みんなは感心して言った。
エトナ火山はテューポーンが封印された場所とも言われているが彼はまだ封印されていないのである。
外の景色は朝とは違って陽の光が差し込み昼時になっていた。
「エキドナはここを訪れていたのかしら?」
ウンディーネはテューポーンに聞いた。
「わからないな。」
テューポーンは首を横に振り残念そうに答えた。
エキドナは亡くなる前、どこにいて何をしていたのだろうか?ということが頭の中を過ぎっていた。
「でもヘーラーの居場所を突き止めて彼女から事情を聞く必要がありそうね。」
ウンディーネの言葉にみんなは頷きヘーラーを探すことを目指して行った。しかしこの広い場所でヘーラーをくまなく探すのには無理がありそうである。大丈夫だろうか?