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時と光と風の中で

第12章 エルフ~ポッシビリタースの秘めた力~


「へぇ~ギュム先生、あっいや、ギュムナスティケーさんが僕らの先輩だったなんて知らなかったな。それじゃあ、あのエルフとケイローン様も学校の生徒ですか?」
ケンタウロスがギュム先生に驚いて聞いた。
「ええ、そうよ。」
ギュム先生はあっさりとそう答えた。
「それにしても先輩だなんて変な人達ね。」
ギュム先生はクスリと笑った。
「あの、信じてもらえないかもしれないんですけど私達は未来から来たんです。」
ウンディーネが先生に必死に訴えた。
「ええ?どういうこと?ってことはあなた達は私よりも随分先の人達なのね。それで未来の私は何をしているの?」
ギュム先生がケンタウロスたち3人に聞いた。
「この学校で体練術の先生をしています。」
ケンタウロスがそう答えた時、どこかで何かの音が鳴り響いた。
「何ごと!?」
「行ってみましょう。」
3人はギュム先生と音のする方へ向かった。
するとそこにはケイローン様が倒れ込んでいた。
「早く医務室へ連れて行きましょう。」
周りの女子達が口々にそう話しているのがわかる。
「一体、ケイローン様に何があったのんですか?」
ケンタウロスはわけが分からず周りの女子達に聞いた。
「わからないわ。私達も今さっき駆けつけたところなのよ。そうしたらケイローンが倒れていたの。」
「ケイローン様!?今医務室へ連れて行きますから。」
ケンタウロスはぐったりしたケイローンを背中に乗せて医務室へ走っていった。それをウンディーネ、ディオ、ギュム先生が後を追った。
「何があったの?」
ウンディーネがケンタウロスに聞いたがケンタウロスは首を横に振り”わからない”とだけ答えた。
そして医務室へつくと女の人が驚きの声を上げていたがすぐにベッドへ寝かしつけるように言ったのでその通りにした。
「あれ?この人は?」
ディオがギュム先生に聞いた。
「医務室の方よ。生徒たちの簡単な処置をしてくださっているわ。」
「ええ?この人が?」
そこにはケンタウロス達が知っているおばさんではなく若い女性の方がテキパキと治療の準備に取り掛かっていた。
「あのあなたは?」
ウンディーネが女性に聞くと女性は呆れていた。
「あら、お忘れになりまして?私はマダムホッスルですよ。」
女性からそう聞いた時ケンタウロス、ウンディーネ、ディオの3人はこの女性が僕らのの時代でも医務室にいるあのおばさんなのだと思った。
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