• テキストサイズ

時と光と風の中で

第12章 エルフ~ポッシビリタースの秘めた力~


「それは私にもわからんのでな調べてくるしかないな。」
「調べる!?」
校長先生にそう言われて3人が驚いているその時だった。校長先生は3人に何かのまじないを掛けたのである。
「暫く時の旅へ出るとよいぞ!」
校長先生のこの言葉が微かに耳に残っていた。
★★★
「うわあぁぁー。」
暫くすると3人は床の上に転がっていた。
「あいたた・・・どうなったんだ僕らは?」
ディオがケンタウロスを起こしながらそう言った。
「わからないわ。でもここは私達の学校よね?さっきと景色が変わらない気がするけど。」
ウンディーネが起き上がり辺りを見回した。
「あれ?校長室から出たのかな?ここはえっと・・・。」
「とにかく行ってみましょう。」
ディオが迷っているとウンディーネが先を進もうと2人を促した。
3人が廊下を歩いていると知らない生徒達が目に入った。
「知らない生徒達ばかりだな。ガイアやワル達はどこにいるんだろうな?」
ケンタウロスが周りを見回したが知らない生徒達ばかり目についた。
「ユニやキューピッドもいるはずだぜ。おかしいな?」
ディオも首を傾げる。
「変ね。ここは私達の学校のはずなのに?あら、あの子は?」
3人が歩いているとエルフの姿が目に入ったのでウンディーネが指をさした。
「エルフ!?」
3人が驚きのあまり声を上げたので周りの生徒達が不審がった。
エルフはちょうど誰かと話しているようだった。
「そうなんだよな。ケイローン!」
「何だって?ケイローン様が何故ここにいるの?」
ケンタウロスが驚くのも無理はない。何故ならそこにはエルフとケイローンが学校の制服を着て談笑していたからである。
「ここは一体どこなんだ?」
ディオが不思議がっていると後ろから声がした。
「何言ってるのよ!Esperanza of fantasia schoolに決まってるでしょう?」
3人が後ろを振り向くと黒髪で少しパーマがかったきれいな女性が目に入った。そして彼女も制服を着ていた。
「君はどこかで見たことあるな?あっ、もしかしてギュム先生?」
その女子生徒をどこかで見たことがあると思い出したのは紛れもなくあのギュムナスティケー先生だった。
「ギュム先生?何それ?私はギュムナスティケーよ。」
ここで3人はようやく事態を把握したのである。ここは僕らの学校で僕らは今過去の世界にいるのだということに。
/ 261ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp