第2章 真実とは何か?
「あれ?ここは?」
ウンディーネとヘルメスはベッドの中で目を覚ました。
「あら、ごきげんよう。あなた達は随分と気絶しているようだったし強力な何かがかかっていたのでとりあえず医務室へと運んだの。」
アフロディティーが今までの事を全て2人に話した。
そこに心配そうにディオとケンタウロスも駆けつけていた。
「大事に至らなくてよかったですわ。」
医務室のおばさんがホッとしてベッドにいる2人に言った。
「みんな心配かけてごめん。それと運んでくれてありがとう。」
ヘルメスとウンディーネが申し訳なさそうに謝ったので”そんなの気にするな”とケンタウロスが笑った。
「あれからサタン達はどうなったの?」
ウンディーネがおずおずとみんなに聞いた。
「彼らは校長先生に呼び出されて謹慎処分を受けたのよ。だって当然でしょう?召喚魔法なんて資格もなしに使っちゃいけいないもの。」
ガイアが呆れてそう言ったのでウンディーネは頷いた。
「嘘だろう?召喚魔法って資格が無いと使えないのか?」
ヘルメスはそれを聞きひどく驚いた。
「僕はお父さんにその事を教わったよ。たぶん学校の授業でも取り扱うと思うけれどね。」
ディオがガイアの言葉に付け足した。
「あら、ヘルメスは知らなかったのね。教えてあげるわ。召喚魔法はね召喚する魔術なの。すなわち魔物などを呼び出すことを”召喚”と言うのよ。降霊術、降神術なんていうのもあるわね。この魔法の資格取得の理由は諸技法を習わなくちゃいけないからよ。諸技法を学ぶにはその魔法の専門的な学校に通ってテストを受けなければいけないもの。私達素人が魔法円を描こうとしてもだめなのと一緒よ。」
ウンディーネがありとあらゆる知識を引っ張り出したのでみんな感心して彼女の言葉を聞いていた。
「やっぱりウンディーネは才女だな。」
みんなが彼女に拍手をするのでウンディーネは少し照れてしまった。
そして医務室のおばさんにお礼を言うとウンディーネはベッドから出て歩き出した。
「ヘルメスも早く来なさいよ。」
「うん、わかった。今行くよ。」
ヘルメスが返事してベッドから出るとみんなはおばさんと挨拶を交わして医務室を後にした。