第7章 恋の策謀事件(下)
こうしてケンタウロス達はヘファイストスの証言の元、ヘルメスを探すこととなった。
一方の双子とミカエルは悪魔の城へ潜入していた。
「女王様に知られてはいけないがウンディーネの言っていた悪ガキ3人も要注意だな。」
ミカエルは双子にそう囁きながら差し脚忍び足でお城の廊下を静かに歩いた。
「誰の声だ?」
ミカエルが声のする方へと耳をすませた。
「ヘルメス君は大したものだね。」
誰かの声が聞こえる。ミカエルと双子はドアの隙間から声のする人を見た。そこにはヘルメスとアラマール&カイニスの兄弟がいた。
「ヘルメスだって?ウンディーネの言っていた同じ学校の生徒の?」
ミカエルは双子に耳打ちして様子を伺った。
「そんなことないですよ。最初は僕が計画して盗んだんですけどど友達のヘファイストス君に話したら面白そうだねって。それで2人でやることにしたんです。面白がっていたらエスカレートしちゃいました。」
ヘルメスは笑顔で答えていた。
「誰にせよ。恋するっていうのは辛いものですからね。」
アラマールはヘルメスに椅子に腰掛けるように言うと話を続けた。
「ということはヘファイストス君の名誉も称えなきゃね。多分女王様から褒美がもらえるんだろうよ。」
「ご褒美が楽しみです。でもまさかケンタウロス達まで来ていたなんて驚きでした。早くあいつらをなんとかしないと。」
ミカエル箱の時確信したのである。ウンディーネの友人2人を殺したのはヘルメスとヘファイストスの2人であることを。
カランカラン
「誰だ!?」
その時ハルファスが何かに躓き音を鳴らしてしまい盗み聞きしているのがバレてしまった。
「急がないと見つかるぞ!!」
ミカエルと双子は一目散に走って逃げていった。
「早くウンディーネにこのことを知らせないと。」
ミカエルはお城の偵察を双子に頼んでウンディーネの後を負うことにした。
「あとは任せて行ってこいよ。」
「わかった。」