第7章 恋の策謀事件(下)
港町を歩いているとたくさんの人が目に付く。
「彼らはティアマトと言って魔術によって殺戮集団と化した奴隷たちの一族よ。ガルムはこの子孫だという話よ。」
「なるほど。」
ケンタウロス達はしばらく港街を歩いた。するとそこにヘファイストスが現れたのだ。
「ヘファイストス?」
ケンタウロスは彼に駆け寄り”ずっと探していた”と言った。
「君はアキレーに操られているんだろう?」
「そうだよ。」
ヘファイストスは悲しそうにそう言った。
「あんな城に行くんじゃなかたっと後悔してるよ。」
涙を必死に拭うヘファイストスにケンタウロスも心苦しかった。
「君の行いは間違っていた。でもこれから正していけばいいじゃない。」
ケンタウロスはにっこり笑ってヘファイストスの手を掴んだ。
「うん、ありがとう」
2人は抱き合った。
「何なのよ。ヘファイストスが犯人かもしれないってあれだけ騒いでいたのに。それじゃ犯人は一体誰なの?」
ウンディーネは感動の再会を無視して呆れていた。
「でもまだ、ヘルメスが残ってるわ。」
ガイアがウンディーネの腕を引っ張ってそう言った。
「確かにヘルメスの姿は見かけないわね。ヘファイストス!感動の再会している所悪いけど、ヘルメスはどこにいるの?」
ウンディーネはガイアの言葉に頷きヘファイストスに詰め寄った。
「ヘルメス?知らないな。最近見かけないからどっかにでも行ったんじゃないの?」
ヘファイストスは顔を上げて冷たく答えた。
「知らないってあなた達は友達でしょう?」
「もう彼とは縁を切ったんでね。あいつは酷い奴だぞ。なんて言ったてアフィロディティーに惚れていたらしいからな。キューピッドと言う彼氏がいながらずっと彼女に思いを馳せていたなんて驚きだよ。でも彼女に相手にされなかったんできんのサンダルを盗んだのさ。だからヘルメスが彼女とうw気をしていたマールスを殺したのさ。」
なんとヘファイストスが衝撃的な発言をしたのである。これにみんなはあっと驚いた。
「ヘルメスが犯人?たしかに彼も疑っていたけれど・・・それでヘルメスの姿は見なかったんだな?ヘファイストスも彼を一緒に探してくれるかい?」
ケンタウロスはヘファイストスにこう頼んだ。
「いいとも。一緒に探そう。」
ヘファイストスは鋭い笑みを浮かべて小さく笑った。
でも今にして何故ヘファイストスは現れたのだろうか?