第7章 恋の策謀事件(下)
とうとうアキレーは死んだ。そして戦いは終わった。
燃え盛る炎の中アキレーの姿が無くなっていく。
「早く犯人を見つけなくちゃ。行きましょう」
ウンディーネはケンタウロスらとミカエルとともにその場を去っていた。
アフロディティー、マールスが殺され1ヶ月が過ぎようとしていた。犯人は今だに掴めないでいる。一体誰がこんなことをしたのだろう?
2人の死因は窒息死だということがわかっっている。誰かが2人の首をしめたのか?
ウンディーネは2人を発見した時に特性の見えない網がくくりつけてあったことを思い出したのだ。そこで網を一から調べてみることにした。するとあることがわかったのでる。網は細かく結んであったのだ。そしてその結び目を見たウンディーネはこれは男の人の中でも繊細な人にしかできないことがわかった。
「この結び目を見ると細かく施されているわね。このことからとても器用な男性が行ったに違いないわ。」
ウンディーネがここで上げたのはヘファイストスとヘルメスという存在だった。
「何であの2人なの?」
ガイアがウンディーネに聞いた。
「彼は鍛冶の神様だからよ。鍛冶っていうのは鉄から武器を作り出すことよ。まだその能力は発揮できてないようだけれどそれがここに現れてるんじゃないかしら?それとヘルメスは多面的な性格を持っているからよ。」
するとキューピッドが”部外者が侵入したのでは?”と聞いてきたが”それはありえない”と、ウンディーネは首を横に振った。
「私は先生から聞いたのだけど男子寮も女子寮も作りは一緒だそうよ。っていうことは寮の窓やドアの開け方を知っている人に限ると思わない?部外者だったらそれを学校の誰かに聞きでもしないと無理ね。だから学校の生徒がやったんじゃないかと思うの。そこで挙げたのが2人なのよ。」
ウンディーネの言葉にケンタウロスも頷いた。
「確かにそうかもしれないね。現に悪魔と何も関係のない2人が悪魔の城に忍び込んでいたけれど悪魔から注意も受けなかったしな。それにヘファイストスはアキレーと何かを交わしていたし。彼らに問い正す必要がありそうだね。」