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時と光と風の中で

第7章  恋の策謀事件(下)


こうしてウンディーネとディオは鍵を持っていそうな冠翼の聖天使を必死に探した。マギーに聞いても違うと言っていたし ウリエルはアリエル、ラファエルはルリア、 ガブリエルはリリスと探した。そして最後に話を聞いたラファエルのの話だとルシファーが鍵の存在を握っているのではないかと言われた。そのためルシファーを探すことにした。
「ルシファーは 別名『光をもたらす者』と呼ばれる存在と言われているわ。聖天使を創りだしたとされ、その遺書には聖天使の殺し方などの聖天使に関する全てが彼の記憶として封印されていたんですって。彼に聞けば何かわかるかも知れないわね。」
「そうだな。」
ウンディーネの言葉にディオが頷いた。

シャキーン!!
槍のぶつかり合う音が響いている。
それは 槍と言うにはあまりにも大きすぎたのである。
細長く ぶ厚く 重くのしかかるようなそして どことなくキレのある それは まっすぐ伸びた馬の尾のようだった。そして激しいやり取りはまるで嵐のように過ぎ去っていく。
 
そんな中を足早に行くウンディーネとディオ。彼らはルシファーという人物を探していた。
「早く、急いで。」
2人がせかせかと歩いているとワル3人に出くわしてしまったのだ。
「こんなに急いでどうしたのかな?」
アマイモンが嫌味たっぷりに2人の前に立ちはだかった。
「あんた達には関係ないでしょう?」
ウンディーネはいらいらしてアマイモンを蹴飛ばすとディオとその場を去っていこうとした。
「おい、何だよ。俺達のことを無視するなんていい度胸してるじゃねーか?」
そこにサタンがウンディーネに詰め寄ってきて彼女の腕を掴んだ。
「痛い!離してよ。私達は急いでいてあなた達に構っている暇はないの。」
「通してくれてもいいだろう?」
ウンディーネとディオは口々にそう言った。
「お前はミカエル様に媚を売ったんだって?」
すると尚サタンは彼女の腕を離さずに話を続けた。
「そんなことしてないわよ!」
「じゃあ、何でミカエル様がお前らの味方になったのか知りたいね。」
「彼は今の悪魔界のやり方が嫌だって言っていたのよ。だから私達に心を開いてくれたんだわ。」
ウンディーネは息を切らしながら言った。

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