第7章 恋の策謀事件(下)
カラーン、カラーンと鐘が鳴り決戦の時がとうとう来た。アキレー達は悪魔の仲間を引き連れておりミカエルらは黄金の民を引き連れて必死に戦った。
ミカエルは相棒の黄金の民らとともに多数の悪魔軍団と戦う。ミカエルは火炎魔法、相棒の剣士は大剣で応戦するも、多勢に無勢のためしだいにおされていく。
「くそー。」
ミカエルは、悪魔達を、中距離から、基本的な火炎魔法で、一撃で、倒した。しかし悪魔の数が多すぎてとても一人では無理である。黄金の民や双子、ケンタウロスらも加わり戦いに臨んだ。
ミカエルの放った炎は大地へと広まり悪魔達を飲み込んでいく。
バチバチ・・・
「お前の能力はそこまでだったとはな!笑わせるのもいい加減にしろよ。」
アキレーがどっと笑った。
「今に見てろよ。」
ミカエルは祈っていた。実はまだ魔剣ができいないのだ。地を司るネクロマンシー、水を司るテンペストリー、火を司るソーサリー、風を司るテウルギーが必死になって空から材料を集めて作っている。
「急がないとミカエル様が危ないぞ!!」
それに神の知識を司る識を加えて六大さなるが、人が扱えるのは五大までとされる。
「あとは神の知識が必要だ。誰か神様はいないのか?」
「どうしたの?ディオ?」
六大六芒星魔術式達が魔剣を作っている遠くでディオが後ろを振り向いた。
「誰かが助けを求めているかもしれない。ちょっと行ってくる。」
ディオはケンタウロスの声を振り切って走っていった。その時誰かとぶつかった。
「うわあ・・・あれ?ヘファイストス?」
ぶつかったのはなんと同じ学校のヘファイストスだった。
「こんな所で何してるんだよ?それに君は最近おかしいぞ!悪魔の城に入ったりなんかして。」
「お前には関係ない・・・。」
ディオはこの時諭したのである。彼はいつものヘファイストスではないことを。学校ではあんなに笑顔だったのに冷ややかな冷たい目で睨みつけられたかのような気がしたからだ。そのとき背中の背筋がピンっと立って身震いした。
「君は本当にヘファイストスなのか?」
「そうさ。それが何だって言うんだよ。」
ヘファイストスはそう言葉を吐き捨てると悪魔達の中に消えていった。
ディオは彼が消えていく方をじっと見ていた。