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時と光と風の中で

第7章  恋の策謀事件(下)


実は双子がこう語ってくれた。ミカエルはガブリエルとの過去の決着をつける為、魔剣『堕天の剣』を手にするが壊れてしまったとのことだ。なのでもう一度作り直さなくてはいけないということだ。
「剣を作る前にたくさんの人を呼ばなくてはいけないな。」
ハルファスが歩きながらこう言った。
「でもどうやって集めるんだろう?」
ケンタウロスが首をかしげているとマルファスが1枚の地図を見せてくれた。
「これを見てくれ!これは黄金の民と言って3000年前に大陸を統べている民族のことだ。魔術を極めた民族で、冠翼の聖天使を神と崇めていた。そして、実際冠翼の聖天使を創り出す技術を持っていた。もしかしたらまだ彼らは残っているかもしれないな。」
「ここに行くんですね。でも遠そうですね。」
ガイアがため息をついた。
「心配いらないさ。チャリオットで行こう。」
双子がチャリオットに乗せてくれたので移動は楽だった。

その頃ウンディーネは起き上がってミカエルのk図を手たてしてもらえないかと助けを求めていた。
「誰か、いませんかー?」
そこに丁度医師のマギーが通りかかったので彼を病室に移動させて手当をした。
「これはひどい仕打ちね。でも心配はいらないわ。」
マギーはにっこり笑って彼の体に薬を塗って包帯を巻いた。
「1週間もすればよくなるわよ。」
「1週間ですか?そんなあ。」
ウンディーネは少しがっかりした。
「あの、手当をして下さりありがとうございました。」
「いえ、気にしないでね。あら、あなたどこかで見たことのある顔ね?」
マギーが不思議そうにウンディーネの顔をじっと見た。
「えっと。」
書体がバレたら終わりだとウンディーネは唾を飲み込んだ。
「あー!私とぶつかった子ね。」
「そうです。あの時はすみませんでした。」
彼女に正体がバレなくて良かったとウンディーネは胸をなでおろした。
「ミカエルの敵は撃って見せるわ。待っててね。」
ウンディーネはそう呟いてベッドの横の椅子に腰掛けた。


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