第2章 真実とは何か?
この日の授業が終わりケンタウロスとディオが寮に戻ってきた。
がちゃっ。
寮に戻るとユニとキューピッドがカードゲームで遊んでいるところだった。
「くそ~負けた。もう一回やろうぜ。」
とユニが悔しがっているとキューピッドがケンタウロスとディオに”やあ、おかえり”と振り向いた。
「お、おかえり。」
ユニも続けて帰ってきた2人にそう言うとカードを片付け始めた。
「また今度、ケンタウロス達も一緒にやろうぜ。」
と交わしてみんなで笑った。
「そういえばもうすぐテストじゃねーの?勉強しとかないとね。」
ユニの言葉にケンタウロスは部屋に飾られている暦を見た。
「もうそんな時期なんだね。」
張り紙事件のことですっかり忘れていたが学校ではどこの生徒もテスト期間に入っていた。
「じゃあ、夕食までみんなで勉強しようか。」
ディオはそうみんなを誘って折りたたみの机を広げた。
「天文学からやろうぜ。」
「OK!」
みんなは机を囲み教科書を広げて勉強し始めた。
「惑星の運動の法則はケプラーによって発表されたっと。」
教科書を見ながらノートに書き込むキューピッドに,教科書に羽ペンで線を引いていているユニ。みんなはそれぞれ頭の中に知識を叩き込んでいく。
そうして無言の時が暫く流れていたがやがて夕食の時間になると勉強道具を片付け始めた。
「もうすぐ6時だから。行かないとな。」
「みんな片付けようぜ。」
部屋をキレイにしてドアを閉めると大広間へと向かった。そこには既に大勢の生徒達が来ていた。ケンタウロス達が席に着くとそこにウンディーネが慌ててやってきた。
「ビックニュースよ!!私達の学校に留学生が来たのよ。」
「留学生??」
ケンタウロス達が首をかしげていると大広間の入口から美女が続々とやって来た。
「彼女達は季節や時の女神達なの。左から順にエウノミアー、アストライア、エイレーネーそしてエレテーよ 。」
ウンディーネが彼女達について詳しく説明しているがケンタウロス達は聞いておらず彼女達に見惚れていた。
「もう、話を聞きなさいよ。もしかしたら今回の張り紙事件を手助けしてくれるんじゃないかしら?」
ウンディーネはハラハラしていた。
ケンタウロスはウンディーネの方に向き直り”そうかもしれないね”と話を合わせた。
「これはチャンスかも知れない。」
ウンディーネはそう確信を抱いた。