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時と光と風の中で

第7章  恋の策謀事件(下)


そしてアキレーが誰と話しているのかがわかったのだ。それはヘファイストスだった。
「やっぱり・・・。」
という声がみんなから漏れた。
「お前の学校の奴がうろついていたそうだがそれからの彼らの様子はどうだ?」
アキレーはヘファイストスに聞いた。
「城から去ったのではないでしょうか?今の所騒いだという話は聞いていないので。」
「だといいんだがな。」
アキレーとヘファイストスのやり取りは続いた。
「疑っているのですか?」
ヘファイストスがアキレーに聞いた。
「何かいやな気配がするんでね。彼らを見つけたら直ちに捉えて虐殺するまでさ。」
「虐殺?」
ガイアが息を飲んだ。
「だって彼は 先代悪魔狩りが仕損じた数少ない悪魔の1人。エイラ太公お抱えの拷問吏として『虐殺の道化師』と呼ばれていたのよ。」
ウンディーネが小声で囁いた。
しかし大変なことになったとみんなんお気持ちは焦っていた。もしアキレーに見つかってしまったらケンタウロス達は殺されてしまうということだ。
「みんな、ここからは二手に別れましょう。」
こうしてみんなはアキーレのいる部屋から離れ、二手に分かれて行動することにした。
「アキレーもそうだけどワル3人にも見つかったらやばいわよね。だって告げ口されそうよね?」
ウンディーネはディオとケンタウロスに歩きながら言った。
「そうだね。」
2人は頷いた。
「これからどうする?」
ディオがウンディーネに聞いた。
「まずはこのお城の実態を掴むのよ。そして悪魔達の弱みを探しましょう。」
「なるほどね。弱みを握ったらこっちのもんだってことだね?」
ケンタウロスが笑顔で言った。
「そういうことよ。そのためにはアキレーの弱みを調査する必要がありそうね。だって彼は体を自由自在に変形でき、魔法も効きにくい体質をしているというのよ。そう聞くと彼に立ち向かうのは無理と思ってしまうけれど何か彼にも弱みはあるはずよ。」
ウンディーネは2人にとにかく前へ進もうと促して歩いて行った。
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