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時と光と風の中で

第7章  恋の策謀事件(下)


森の中に足を踏み入れたケンタウロス達はワル達を見失ってしまった。そんなケンタウロス達がたどり着いた先はジャイアントヒルの森だった。
「どうしよう。ワル達はどこに行ったのかしら?」
ウンディーネが困ってため息をついていると遠くに見慣れない城がそびえていた。
「昨日僕達が見たお城とは違うなぁ。」
ディオが指をさして言った。
ディオはケンタウロスとウンディーネに”張り紙事件の時に見た城と似てるねと”と言葉を付け足した。
「なるほど。確かにそうだな。」
ケンタウロスとウンディーネが頷いた。
あの城は一体なんだろうか?そう思いながら先に進んだ。

「鋭い奴らめ。」
そんな城の窓から遠くを見ていた1人の女性がいた。彼女は悪魔界における絶対的なイェソド女王だ。ジャイアントヒルの地下深くに暮らす竜族の誇り高き女王様だ。現存する種族で最も古い種族で、大陸一の賢者とも言われている女性だ。そんな彼女は最強の強さを持つ冠翼の聖天使のガブリエルも一目置く存在である。彼女は普段は女性の姿をしているが、竜の姿に変わることもあるという。そして彼女はかつては巨人に仕え、竜族の長たる『十宝主』の一角であった。しかし今はジャイアントヒルの城に仕える女王として君臨している。髪の色は茶色で瞳も茶色であるとされている。
「アラマール&カイニス伯爵兄弟よ。その後の展開はどうなっておるのかのう。」
イェソド女王が2人の伯爵に聞いた。
「はは、女王様。エリゴスらの学校の奴らがこちらに向かっているようです。」
アラマールが跪いてこう述べた。
イェソド女王様は悪魔界の女王として君臨する傍ら悪魔界では人気が高く彼女をひと目見ようと悪魔の男性達がこぞって城にいびりたろうとして大変だ。しかし女王様は気に入った方しか城に入れないことにしているため彼女の姿を見た人は数少ない。
そしてアラマール&カイニス伯爵兄弟は女王様をお慕いしている家臣である。
女王はケンタウロス達を警戒していた。そこで魔力でなんとかならないかと考えていた。
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