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時と光と風の中で

第7章  恋の策謀事件(下)


「やめろよ。」
そこにケンタウロスとディオがユニを止めに入った。
「なんなんだよ。どいつもこいつも。」
ワル3人は呆れて通り過ぎて行った。
「私達は乗り越えられるのかな?」
そこにウンディーネがポツリと言った。
「乗り越えるって?」
みんながウンディーネに聞いた。
「私達は大事な友人を失いました。私とガイアはアフロディティーとルームメイトでした。彼女と話しているとなんだか楽しくてつい笑が溢れました。秘密のおしゃべりもたくさんしました。」
「秘密って?」
ユニの聞き返しに無視してウンディーネは続けた。
「マールスは初めて会った時はあまり良い印象を持ちませんでした。あの時はケンタウロスとの仲がギクシャクしていたのでマールスは余計な人だって思っていました。でも次第に仲良くなれたし寮が違う分お互いの寮についてあれこれ話したりしました。でも何よりも私より知識が豊富で私の方が逆に勉強させられてしまいました。彼の言葉の一つ一つに意味があり、希望があり、勇気がありました。私達はいつまでも泣いてはいられないのです。彼らが死んだという事実を認め犯人の手がかりを早急に見つけて努めなくてはなりません。そして彼らはまだ成仏されていません。私達の早急な対応が必要なんです。だから一刻も早く犯人を見つけ彼らを成仏してあげることが私達の今の務めです。さあ、涙を拭いて一緒に犯人を探しましょう。」
ウンディーネの言葉にみんなは手を合わせた。
食事のあとは校長先生が緊急会議を開き生徒達を集めてアフロディティーとマールスのことについて話された。その中で犯人の手がかりが未だないこと。2人の死因がはっきりしていないことが挙げられた。ケンタウロス達は校長先生の言葉に耳を傾けて静かに聞いていた。
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