第7章 恋の策謀事件(下)
「あの、2人はどうなったのですか?」
ウンディーネが泣きながら医務室のおばさんに聞いた。
「あのね、残念だけれどもう手の施しようがないの。」
おばさんは首を横に振った。
「嘘だ。嘘に決まってる。」
キューピッドが叫んだ。
「でもどうして2人なの?」
ガイアが泣きながらアフロディティーに飛びついた。
「手の施しようがないって・・・死んだということですか?」
ケンタウロスが悔しい表情でおばさんに聞いた。
「残念だけれど。そうみたいね。」
彼らは死んだという事実を飲み込めないみんなは悲しみに暮れた。男子達は俯きウンディーネとガイアは泣きながら抱き合った。
「犯人は一体誰なんですか?だって2人が自殺するなんておかしいです。それに無理心中なんてありえないですよ。」
ケンタウロスはおばさんに必死に訴えた。
「犯人がわからないまま2人は死んだとすれば犯人の解明が一刻も早く必要ですよね?」
「2人のためにも僕らで犯人を捜すんだ。それが2人のせめてもの供養になるんじゃないかな?」
ディオの言葉にみんな頷き固く誓い合った。
そして夕食になった。しかしみんなは食が進まず無言のままじっとしばらく固まっていた。
「・・・。」
「なんか話そうか。」
ケンタウロスが必死に場の雰囲気を作ろうとするがみんなは俯いたままだ。
「でもこのままじゃいけないよ。元気な姿を2人に見せないと。そうだろう?」
ケンタウロスはみんなに問いかけた。
「そうだ・・・よな。食べようか。」
「うん。」
みんなは仕方なく少しずつ食事を口に運んだ。
2人が死んだということが受け入れられないみんなは多大な衝撃を受けて頭の中が真っ白だった。今は何も考えていられないそう思った時だった。何も知らないような顔をしたワル3人がやって来た。
「おい、アフロディティーいるか?」
アマイモンがみんなに聞いた。
「今日の授業で知ってるはずだぞ!彼女はもうここにはいないんだ。そしてマールスもな。」
ディオが残念そうに首を横に振った。
「え?どういうことだよ?」
サタンがディオに聞いた。
「死んだのさ。」
「な~んだ。死んだのかよ。折角カリス達のことを聞こうとしたのにな。それは残念だね。」
「死んだのかよって他に言い方無いのかよ。」
ユニがワル3人に飛びかかったのだ。