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時と光と風の中で

第7章  恋の策謀事件(下)


しばらくはこうして平穏な時が流れておりました。これといって事件に進展がないまま時が過ぎた。
「さて諸君、授業を始めよう。」
この日は1時間目にネロ先生の音楽の授業があったのだがアフロディティーとマールスの姿がなかったのだ。ケンタウロス達は風邪で休んだのかな?と気に求めなかったのだ。そして2時間目の獣の乗り方がやってきた。
「アフロディティーとマールスは朝から見ないけど?」
ケンタウロスがディオと小声で話しているとクロノス先生に聞こえていたらしく注意されてしまった。
「そこの2人!小声で話していても聞こえてるぞ。授業に集中しろよ。」
「すみません。」
ケンタウロスとディオが謝っているとワル3人がそれを見て笑った。
「静かにしないか!」
クロノス先生は手を叩き生徒を注意して授業の説明に入った。
「今日はベヒーモスに乗ってもらうぞ。」
先生がそう紹介すると獣がこちらにヨダレを垂らしてやって来た。
「さて。今日はディオ君とウンディーネさんに乗ってもらうぞ。心配はない。彼を怒らせるような真似さえしなければいいんだ。」
先生に促されてディオとウンディーネは獣に跨った。そして先生の合図で獣に指示を出して走り出した。ウンディーネとディオは獣に跨り森を駆け抜けて行く。するとディオが声を上げた。
「待てよ。これは??」
「ディオ、何なのよ。授業中よ・・・え?嘘でしょう?」
ウンディーネとディオは獣から降りて見慣れない空間に近づいた。そこには特性の見えない網がくくりつけてあった。2人は頷いて綱を解いていった。すると中から男女が横たわっているのが見えたのだ。
「これは誰なの?あっ・・・アフロディティ?」
ウンディーネは言葉を失った。
「こっちはマールス?」
そこに心配して見に来た先生が2人の所にやって来た。
「どうした?遅いから心配して見に来たぞ。ん?」
「先生この2人はもしかして・・・アフロディティーとマールスですよね?」
ウンディーネが泣きながら微かな声を絞って言った。
「よし、わかった2人を医務室に連れて行こう。」
先生に促されてディオとウンディーネは獣に乗って戻って来た。こうして授業が過ぎていった。
放課後ケンタウロス達は医務室を訪れていた。




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