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時と光と風の中で

第6章 恋の策謀事件(上)


「なるほどね。」
みんなが頷いた。
「それでマールスの両親はどんな人だったの?」
ウンディーネがわくわくしてマールスに聞いた。
「その話の前に最初に言っておくけどアーレスとは違う人だからな。あいつは疫病神のように思われて全く良い神話のないって言われてるのさ。それに対して勇敢な戦士、青年の理想像として慕われるだろうって預言者が僕の事をそう言ったのさ。」
マールスがみんなに話すとみんなは驚いていた。
「予言者って誰?」
「知らないよ。噂で聞いただけだからな。それから両親のことだけ僕の母親が上賀茂の女王ユーノーってことがわかったのさ。神々の女王ユーノーは、夫のユーピテルが自分でミネルウァを産んだために正妻としての面目を失った。そこでこれに対抗して、自分も一人で立派な子をもうけようと旅に出、フローラのもとを訪れたのだという話を聞かされたよ。そこでフローラは、触れた女が自然に子を身籠もる魔法の花を与えた。これによってユーノーは、ミネルウァに負けない戦士神の僕を産んだということさ。」
「ええ?ってことはマールスは王子様にもなるわね。すごいなあ。」
ガイアが感心して言った。
「いや、僕の母親はもともとは結婚生活を守護する女神で、主に結婚、出産を司るんだ。また、女性の守護神であるため月とも関係があるとも言われてるよ。」
それからケンタウロスも両親について聞かれたがわからないと首を横に振った。
「それは残念だな。学校卒業するまでに見つかってるといいな。」
ユニやみんなが励ましてくれたのでケンタウロスは嬉しさのあまりしばらくぼおとしていた。
食事しながらの話の中でウンディーネやユニの誕生や両親についてが曖昧でわからないと言っていた。
「僕と同じ環境の人もいるんだなあ。」
ケンタウロスはそう呟いた。
しばらくして食事が終えるとみんなで片付けてそれぞれ寮へ戻って行った。


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