第1章 気持ち
<藤ヶ谷side>
:「じゃぁ、念のため2、3日検査入院してもらおかな?」
担当医がそう言って
にニッコリ笑いかけた。俺の足元に居たは嬉しそうに、連絡してきますと言って部屋を出て行った。
:「良い子だね~♪大事にしなよ?彼女!後で看護師さんに説明に来てもらうね~♪」
藤ヶ谷:「は!?彼女!?」
:「何!?違うの!?ずっと泣きそうにしてたからてっきり…ま、どっちでいいけどね~」
ヒラヒラと手を振りながら出て行った担当医と入れ替わりに戻った。
:「お母さんもうすぐいらっしゃるからね。それまで…居ても良いかな…」
俺のそばにあるイスに遠慮がちに座りながら言う。
:「あの…」
藤ヶ谷:「お前さ…」
ほぼ同じタイミングで話しかけた自分達に驚いて笑い合う。
:「何?」
藤ヶ谷:「あ、お前こそ何?」
:「お先にどうぞ…」
藤ヶ谷:「俺は後でも良いよ…」
:「え、えっと…」
たぶん、なんか話そうとしてくれただけでなにかあったわけじゃないのが分かった。
なんとなくそんなの優しさが嬉しくて
藤ヶ谷:「じゃぁ、俺から良い?」
笑いながら起き上がって聞くと、
:「うん」
嬉しそうに頷いた。