第1章 気持ち
<藤ヶ谷side>
目が覚めたら、見たことない天井で、見回すと病院だと気付いた。
そして俺が寝てるベットにうつ伏してる女がいる。
母さんじゃない。
よく見ようとして起き上がってびっくりした。
藤ヶ谷:「わ!」
思わずあげた俺の声に
:「あ!良かった!起きた!」
が起きた。嬉しそうに笑ってる。
:「私のカバンが頭に直撃したの!ごめんなさい!」
イスから立ち上がると深々と頭を下げた。
長く延びた黒髪がサラサラと一緒におちる。
:「あと…」
ゆっくり顔をあげて、目が合う俺に紅くなって
:「昔も色々と迷惑かけてすみませんでした。ごめんなさい…」
とまた、頭を下げた。
:「あ、先生呼んでくる!」
あわただしくそれだけ言うと、扉を開けて走りだした。
迷惑…昔…謝んの?なんで…?
あん時は分かんなかったけど…アレって俺の事好きだって事じゃないの?
今は違うヤツが好きだから謝んの?
だから、俺の事避けてんの?
せっかく最後の年に同じクラスになったのに、目合わせてくんないよね?
…
話すチャンスを俺にくれ…