第1章 気持ち
小学生の頃、私は藤ヶ谷くんが好きだった。
今、思うと好きだと言って友達と追いかけ回して遊んでたのかなとも思う。
友達は藤ヶ谷くんの友達を好きだと言って…
担当だと笑いあってた。
でも、バレンタインにチョコを渡しに行く時はドキドキしたし、やっぱり一緒に遊びたかった。
初めて買ってもらった大人用の自転車は藤ヶ谷くんに無理矢理関連付けて藤色にした。
今も藤色の自転車には乗ってる。
小学生が終わりに近付いた頃、その気持ちや遊びも終わって一気に距離が出来た。
中3の今、久しぶりに同じクラスになったけどあの頃が申し訳なくて、恥ずかしくて、話しかけられない。
たまに目が合うとすぐに反らしてしまう。
これもまた、きっと藤ヶ谷くんをイラつかせてる…
だから、まさかのカバンの直撃事件は私にとって最悪の最悪でしかなくて…
申し訳ないどころではなくて…
でも、謝るチャンスは今しかない!目が覚めたらすぐに謝る!
今回の事も、昔の事も!