第1章 気持ち
:「すいません!」
藤ヶ谷くんのお母さんにどう詫びれば良いかわからずただひたすらに母と頭を下げた。
:「大丈夫。そんなに頭下げられると辛いわ。」
:「でも、なかなか目、覚まさないし…」
:「先生がなんともないっておっしゃるし大丈夫。さん元気そうで良かった。卒業してから全然来なくなって淋しかったよ~」
笑顔でそう言ってくれるお母さんに
:「あの時は大変ご迷惑おかけしました…」
また、頭を下げた。
:「あの…付いてて良いですか?」
:「じゃぁ、ちょっとお願いできる。荷物取りに1回帰りたいから。さんのお母さんも。大丈夫ですから一緒に帰りましょ?」
私の母と一緒に出て行った。
:「藤ヶ谷くん…」
久しぶりに呼んだ彼の名前。
ただ眠ってるだけの彼に緊張しながら近くのイスに座る。
:「また、迷惑かけたね…ごめんね…」
話しかけても返事はない。