第2章 やっぱり…
少し離れた公園の隅のベンチに座る。
藤ヶ谷:「ずいぶん痩せたね…すぐに分かんなかった…」
:「バイトとか頑張ったからね」
にこやかに話しかけてくれる藤ヶ谷くん。
藤ヶ谷:「恋も?」
真っ直ぐに遠くで子供たちが花火を始めたのを見ながら言う。
:「…」
藤ヶ谷:「あいかわらずなの…?」
答えられなくて、
:「…藤ヶ谷くんは?修学旅行で告白された子と高校入っても続いてたんだよね?」
と聞くと
藤ヶ谷:「ん…何人か付き合ったよ…」
あっさり返って来た。
:「そっか…」
藤ヶ谷:「は?彼氏は?」
今度は私の顔をジッと見ながら聞いて来た。
:「なかなか…」
なんとか頑張って返した返事に
藤ヶ谷:「告白されたりしない?」
:「…」
言葉が出なかった。そんな事された事なんかなかったし、されるなんて考えた事もなかったから…
藤ヶ谷:「え??」
:「あ!ごめん…びっくりして…私なんかにする物好き居ないよ?よくそんな発想できたね♪」
そんな事思ってもらえて嬉しかった。